小学館集英社プロダクション

小学館集英社プロダクション

求職者とのコミュニケーションをMarketo Engageで改善。 採用効率を大幅に向上

業種
サービス業
業務内容
メディア事業、エデュケーション事業
導入商品
Marketo Engage
活用用途
メールプログラム、リードナーチャリング、SMS連携、webメディア連携
導入製品
メールマーケティング ソーシャル Webパーソナライゼーション

興味を持ってくれた求職者へのナーチャリングに課題が

株式会社小学館集英社プロダクションは、人気キャラクターのライセンス管理やカレンダー制作、イベント運営などを行うメディア事業と、幼児教室や通信教育、保育 や公教育などの教育事業を担うエデュケーション事業の大きく2つの事業を展開している。

このうちエデュケーション事業本部では、幼児教室、児童館、学童クラブ、保育施設、公共施設など、全国各地で数多くの職員が働いているが、職員の採用には課題があった。それは、応募者に対して実際に選考(面接)に進む人の割合が低かったことだ。キャリアデザイン課では、求人広告からエントリーがあった求職者に対して電話やメールでアプローチし、説明会などのイベントへの誘導をしていたが、そもそも電話がつながりにくく、メールの反応も掴みにくかったという。

同社エデュケーション事業本部 キャリアデザイン課の久末真一氏は、次のように語る。

「当時、エントリーから選考に進んでいただける人はおよそ20%に留まっていました。つまりかなりの数が空振りに終わったことになります。ここを改善しないと、採用活動全体が停滞したままだと思いました。そこで、求職者の方々に対して、もっと積極的にコミュニケーションを取り、自社のことを知ってもらう必要があると考えるようになりました」

自社を知ってもらうためのコンテンツを検討する中で、従来の求人広告や採用ページでは求職者への情報提供は不十分だと考えた久末氏は、広報コンテンツの制作で定評のあるPR Tableの「talentbook」というサービスを知り、会社の文化や、事業に対する想いを誰を通して発信したらよいか検討していった。

求職者の反応が向上し、選考に進む人は50%増に

talentbookで、狙い通りのコンテンツを作ったとしても、それをどうやって求職者に読んでもらえばいいのかが課題だと感じていた。電話やメールでご案内したとしても、現状のアプローチと変わらず反応が分からない。久末氏がPR Tableに相談してみると、「採用マーケティング」の考え方と、MA(マーケティングオートメーション)の「Marketo Engage」を紹介された。

早速、久末氏は調査を開始。Marketo Engageを含むいくつかのツールのベンダーに問い合わせた。その検討と商談の過程で同氏が驚いたのは、アドビの電話担当と営業担当の情報連携のスムーズさだった。「これがMAというものかと実感しました。そして、我々も採用活動で、これをやれればいいんだと思いました」。

「求職者ご本人が何に悩んでいて、何を知りたいと思っているのかが分かっていないのに、いきなり『まずイベントに来てみてください』と誘うのは、求職者目線ではなかったのです。知りたいことや働くスタイルなどの希望を聞いて、その上で当社がよいと思うならお誘いするべきではないか。こうしたコミュニケーションのプロセスを組み入れたいと強く思いました」(久末氏)

こうして同社では、Marketo Engageの導入に踏み切った。2019年4月のことである。

採用のプロセスは次のようになっている。イベントの参加申し込みなどの目的で同社のwebサイトでエントリーしてきた求職者は、新卒か既卒(キャリア)に分類し、さらに関東圏かそれ以外の地域かに分ける。Marketo Engageのエンゲージメントプログラムによって、この4グループの属性に、さらに関心の高さによって求職者の温度感を分けて、イベント案内や選考案内、talentbookのコンテンツへのリンクなど、提供する情報をきめ細かく切り替えているという。

webサイトに加え、talentbookのコンテンツにも、Marketo Engageで計測できるタグが組み込まれているため、誰が何を見たかを把握できる。また、一度配信したコンテンツが重複して届かないようにコントロールされている。

「基本的には、志望職種に合わせたコンテンツのご案内となりますが、興味の度合いには個人差があります。そこで興味が薄い人には、いったん選考案内などは控えて、会社の文化や事業への想いを知ってもらえるように社長や事業責任者にインタビューしたコンテンツをご案内しています。幸い当社には魅力的な人がたくさんいますので、それらをしっかり読んでもらった上で、再び興味関心が高まってきた人に対して、再度イベントをご案内することも、Marketo Engageを使ってできるようになりました」(久末氏)

Marketo Engageを用いた採用マーケティングの効果は初年度から表れた。エントリーした求職者が選考まで至る遷移率が、導入前年度の20%から30%強に向上。実に昨年比50%の向上が見られたのだ。さらにエントリーから入社までの最終的な遷移率も、昨年比45%向上が見られた。

「非常に大きな成果だと思っています。数値的な改善だけでなく、通常は送信専用のサンキューメールに対して返信が返ってくるなど、実際に求職者の方もいい反応をされていることが分かりました。個人個人に正しい情報が正しいタイミングで届けられていることを実感しています」(久末氏)

再び流入を増やし、採用活動の好循環を目指す

Marketo Engageとtalentbookの連携によって、エントリーから選考までの効率向上が実現した。これを受け、久末氏は次の施策として、再び募集施策の改善・強化を検討している。

「採用マーケティングの考えを取り入れることで、エントリーからの遷移率は向上しました。今度はエントリー数を増やすことで、最終的な採用人数をさらに増やすことができると思います」(久末氏)

また、現在Marketo Engageを主に利用しているのは一部の事業での採用が中心で、久末氏をはじめとするキャリアデザイン課のチームがメインで採用マーケティングを実践している。今後、様々な対象の採用にも広げていくためには、他の部員にもMarketo Engageを使いこなしてもらうことが必要と考えている。

最後に久末氏は、「直近の2021年度だけでなく、2022年度以降の採用に向けても動き出しています。一度関心を示してくれた人に対して、緩やかにフォローするためのエンゲージメントプログラムも作っており、長い時間をかけて関心を維持してもらえるよう取り組んでいきます」と語った。Marketo Engageは、同社の長期の人材戦略にとっても、欠かせないツールとなっているようだ。

2020年10月29日現在

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