コクヨ株式会社丨導入事例丨マーケティングオートメーション(MA)ならマルケト

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After2020を生き抜くために営業の効率化を図りたい

1905年創業のコクヨ株式会社は、「商品を通じて世の中の役に立つ」の企業理念のもと、文具、事務用品を製造・販売する「ステーショナリー関連事業」・オフィス家具、公共家具の製造・販売、オフィス空間構築などを行う「ファニチャー関連事業」・オフィス用品の通販とインテリア・生活雑貨の販売を行う「通販・小売関連事業」の3つの事業を手がける、老舗の大企業だ。

コクヨでは3つの事業のうち、BtoBのファニチャー関連事業において、Marketo Engageを採用している。Marketo Engageの検討開始から導入まで約3年かかったという大企業ならではの苦悩と、導入後約半年が経った現在の効果について、ファニチャー事業本部 マーケティング本部 販売マーケティング部 法人第1グループ 岸 健二氏、同事業本部 顧客フロント事業部 営業推進グループ 泉 智子氏、杉山 由希子氏に話を聞いた。

コクヨのファニチャー関連事業では、オフィス家具メーカーとしての側面だけでなく、各企業の特長やニーズに応じた「働き方改革」と「オフィスデザイン」を提案することで、年間25,000件以上もの物件を手がけ続けている。

好調が続く同事業ではあるが、岸氏をはじめとする一部の社員の間では、ある危機感を募らせていたと言う。

「確実視されている市況として、2020年以降の景気の冷え込みがあります。事業の安定収益の確保と持続的成長のためには、できるだけ早く顧客のパイを広げておく必要がある。そのためにはテクノロジーを活用した営業効率の改善が不可欠だと考えていました」(岸氏)

営業の効率化を図るためのひとつの手段として選ばれたのがMarketo Engageだったのだ。岸氏は、「これまでブラックボックスとなっていた見込み客の購入検討フェーズを可視化して、競合より早いタイミングで効率よく営業を仕掛けるサポートがしたい」と考えた。

この動きに同調したのが、10年近くフィールド営業一筋で様々な業界のお客様を担当してきた泉氏だった。

「実際、今はありがたいことに両手から溢れるほどの案件があって、目の前のお客様に応えるのが精一杯。逆に言えば、次のお客様に会いに行く時間が取れない状況です。実は仲の良い他社の友人がMarketo Engageを使っていて、『すごくいいよ』という話を聞いていたので、『Marketo Engageを使えば、営業の課題を解決できるかもしれない』という思いがあったんです」(泉氏)

営業とマーケティングの距離が近いことが強みのひとつであるというコクヨ。泉氏以外にも「MAっていうのがあるらしいね」と営業から声をかけられることが増え、データ活用に興味・関心を抱く営業が増えていたと岸氏は振り返る。

その理由として、杉山氏は「『働き方改革』のソリューションをお客様に提供している身としては、必然的に自身の生産性をどう高めるかということに対し、感度が高くなるのかもしれません」と分析した。

継続と信頼がMarketo Engageを選んだ決め手

実際にMarketo Engageの導入を進めたのは、岸氏だった。営業の効率化に向けて、名刺管理ツールやSFAを組み合わせながら、独自のABMを試みていたものの、データを継続的に取ることが難しく、ボリュームが出せないといった課題にぶつかっていた。

そんな折、2015年にMarketo Engage(当時、Marketo)の存在を知った岸氏は、「1to1の世界を実現できるツールがあるなら、入れない手はない」と強く思った。

数あるMAの中でMarketo Engageを選んだのは、「(ナーチャリングにおける)リサイクルの考え方をはじめ、最初から最後まで単純な一直線ではなく、継続的な発想で後々までしっかりとアプローチできるツールだったからだ」と言う。

加えて、営業やコンサルタントに対する信頼もあった。「Marketo Engageの営業やコンサルタントの方は、真面目ですよね。できないことはちゃんとできないと言えるところに、親近感を持っていました。それに、我々の要望を真摯に受け止めた上で、一緒になって実現に向けて考えてくださるじゃないですか。そういったところが、とても信頼できました」(岸氏)

社内で理解を得るために、Marketo Engageの販売代理店を回って情報を集めたり、BtoBのユーザーを複数社紹介してもらって生の声を集めたりしながら、岸氏はあらゆる手段を尽くした。目に見えないものの価値を伝えることに苦労しながらも、「今マーケティングに力を入れなければ、競合に優位性を持たれて、どんどん置いていかれてしまう」と営業の効率化の必要性を訴え続けたのだ。

そうして3年の月日をかけて、ようやくMarketo Engageの導入へと漕ぎ着けたのだった。

集客数3倍、資料請求率・新規顧客数・案件化数すべて10%UP

改めて、今回話を聞いた3名のポジションを簡単に紹介しておこう。

岸氏は空間構築事業の中を、データやテクノロジーの観点で全体を横串で見ている。空間構築事業は大企業をお客様とするコクヨ(株)顧客フロント事業部と、中小企業をお客様とするコクヨマーケティング(株)に営業組織が分かれており、コクヨ(株)で前者の営業推進を務めるのが泉氏、後者の営業推進を務めるのが杉山氏だ。

このように中小企業に向けたサービスを提供しているのは、コクヨマーケティング(株)という別会社だ。Marketo Engageの活用に関しては、コクヨが大企業向けで成功したマーケティング手法を、杉山氏が持ち帰ってコクヨマーケティングに展開する役割を担っている。

「この体勢になったのは2019年に入ってからです。それまではコクヨマーケティングが営業推進も含めた営業活動のすべてを自分たちでやっていました。しかし、それぞれで販売促進活動をするともったいないし、シナジーが効かないので、今の体制で全面的にサポートすることになったんです」(岸氏)

泉氏と杉山氏が共通して実施しているのが、オフィスや働き方をテーマにしたセミナーの企画・運営だ。Marketo Engageでフォームを作成し、セミナー実施前後のフォローを自動的に行うことで、非常に作業効率が上がり、集客も楽になったのだと言う。

「毎月、大企業向けのセミナーを開催しているのですが、Marketo Engageを入れる前は、100人未満で開催するのがやっとでした。それが、Marketo Engageを入れて作業効率が上がって、メールでも集客ができるようになったことで、今では300人規模のセミナーを毎月開催できるようになりました。

人数が増えても、フォローの工数が増えないおかげで、招待客をいきなり3倍に増やすことができたんです。資料請求率に関しても、以前は来場者のうち40%だったところが、今年は50%に伸びているので、質・量ともに成果が見えてきています」と泉氏は笑顔を見せた。

片や中小企業向けのセミナーを担当している杉山氏は、次のように語る。

「今年の1月から私が入ってセミナーの企画をするようになったので、単純にMarketo Engageの効果だけとは言い切れないのですが、新規顧客が10%増えて、案件化率も10%上がっています」

それだけではない。コクヨマーケティングは会社が異なるので、Marketo Engageを共通言語として、意識のすり合わせができるようになったと言うのだ。

「会社が違うと、Excelの仕様も管理指標も異なり、それぞれがオリジナリティを発揮するので、データの集約がしにくいし、会話も進まなくなりがちです。しかし、Marketo Engageというひとつの戻る場所があるので、ここをよりどころにして、思いを巡らせながらデータもためられるのは、結構助かっているところです」(杉山氏)

組織を越えた連携で困難を乗り越える

コクヨマーケティングが手がける中小企業向けのオフィス移転やリニューアルは、代理店ビジネスが主流だ。代理店ビジネスでは顧客情報を代理店が握っているため、Marketo Engageで活用しにくい苦労がある。

しかし、Marketo Engageを使ってセミナーへ誘導し、そこから案件化につながった成功事例を見せることで少しずつ風向きが変わり、代理店の協力も得られるようになってきた、と杉山氏は語る。

「中小企業は数が多いので、営業がすべてをカバーするのは非常に難しく、もっと効率を上げていかなければならないと思っています。これからは代理店と緊密に連携して、Marketo Engageの力を100%活かせるようにしていきたい。そして今は首都圏に絞っていますが、この動きをゆくゆくは全国に展開していきたいと目論んでいます」(杉山氏)

一方、大企業向けでもMarketo Engageの取り組みにおいても、やるべきことはたくさん残されていると言う。「本当は商談化率で追いたいのですが、まだそこまできれいには出ていません。Marketo Engageで見えたお客様の動きを営業に伝えたことで、営業活動に役立ったという話はちらほら出てきているので、これを大規模にしていきたい。来年度はもう少し数字で追っていけたらと考えています」(岸氏)

「マーケティングでお客様に営業するんだという姿勢を、社内でもっと見せていきたい」と語る泉氏は、「みんなでマーケティングして、みんなで営業する」ことの大切さを説いた。これに対し、岸氏も「マーケティングも営業だと思っている。いかに一緒になって戦っていくのか。この姿勢が重要なポイントだ」と賛同する。

マーケティングと営業が一丸となり、本社も子会社も代理店までもが同じ方向を向いて、お客様の課題解決と価値創造に取り組むコクヨの挑戦は、まだ始まったばかりだ。

取材日:2019年7月9日

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