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Microsoft製品に強いJBSがMarketo Engageを選んだ理由

長年に渡ってMicrosoftプラットフォームをメインとしたITソリューションを提供している日本ビジネスシステムズ株式会社(以下、JBS)。「Microsoft Japan Partner of the Year」を7年連続受賞するなど、ITの最先端を駆け抜けながら数々のアワードを受賞している。

そんなJBSは、なぜMarketo Engageを導入したのか。Microsoft製品との親和性や、同社が"リアルショーケース"として実践するマーケティング環境の構築について、事業企画本部 総合企画部 部長 原山 美幸氏、同部 パートナーアライアンス課 担当課長 赤嶺 未央氏、サービス&サポート本部 沖縄事業所 インサイドセールスセンター 島尻 亘氏、ビジネスソリューション本部 CRMソリューション部 アシスタントマネージャー 三田村 国樹 氏の4名に話を聞いた。

Microsoft製品に強いJBSがMarketo Engageを選んだ理由

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JBSでは2017年に発表した中期経営計画の顧客戦略において、「顧客接点の多様化」が掲げられていた。JBSの従業員はグループ連結で2,300名。そのうち営業は約100名。全体の約8割がエンジニアという構成だ。

従来の顧客接点はアカウント営業やアカウント技術のみが担っていたが、商材が増えるにつれて提案内容が複雑化する中で、スピード感のある営業活動を推進するためには、マルチチャネルへのシフトが不可欠だった。

しかし、当時のJBSではWeb上の顧客行動が可視化できておらず、潜在顧客へのアプローチが十分に行えていない現状があった。加えて、インバウンドで入ってきた新規リードへのアプローチがタイムリーかつ効率的に行えていない課題も抱えていた。

一方で、すでに導入していたMicrosoft Dynamics 365(以下、Dynamics 365)を、顧客情報のデータベースとしての活用だけではなく、マーケティングや営業支援など、もっと効果的に活用することで、顧客接点の管理を強化していきたいという思いもあった。

「弊社では、お客様に提案する商材を、まずは自社で使ってみる"リアルショーケース"という思想があります。Microsoftソリューションに強いJBSが、『Dynamics 365+Marketo Engage』の環境をリアルショーケース化することで、JBSとして提供できるサービス領域を広げながら、他社との差別化が図れるのではないかと考えました」(原山氏)

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MarketoとDynamics365の情報連携図

同社でMarketo Engageの導入が進んだ背景には、2018年9月のAdobeのMarketo買収発表が大きくあったと言う。AdobeはMicrosoftと戦略的パートナーシップを拡大している。MicrosoftのDynamics 365と組み合わせて活用するMAを選定する際に、AdobeのプロダクトとなるMarketo Engageを選択することは、JBSにとって自然な流れだった。

「Dynamics 365の強みには、基幹系システムとの連携も含めた拡張性の高さがある」とした上で、サードパーティーとの連携を強みとするMarketo Engageの実装を経験した三田村氏は、その過程について次のように語った。

「Dynamics 365とMarketo Engageという2つのSaaS製品を組み合わせるにあたり、3つのStepに分けて実装を進めました。

1st Stepは、『データテーブルの定義』です。Marketo Engageを触るのは初めてでしたので、テーブルの思想や設計を調べて、Dynamics365にも新しくテーブルを作るべきなのかを検討するところから始めました。

2nd Stepは、『Dynamics 365のカスタマイズ』です。1st Stepの結論として、新しいデータテーブルを作成すると決めていたので、Dynamics 365側の設計を見直し、カスタマイズを施す必要があったのです。難易度は高くありませんでしたが、すでに稼働中のシステムでしたので、利用している営業やマーケティング担当の要求を組み込みながら調整する必要がありました。

3rd Stepは、『Dynamics 365とMarketo Engageを連携実装』です。これはMarketo Engageで用意されている標準モジュールを使って実装できたので、非常に楽でした。

今回、自社での実践を通して、Dynamics 365とMarketo Engageの連携には、Dynamics 365のカスタマイズが必要になることがわかりました。今後、お客様にご提案する際にも『うちはこうして解決しました』とお伝えできる、良いケースになったと思っています」(三田村氏)

新規問い合わせ対応にかかる時間が、わずか1分に短縮

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Marketo Engage導入に向けて、営業の部門長のほか、インサイドセールス・フィールドセールス・マーケティング・エンジニアの部門から約10名のメンバーが集うプロジェクトチームが組成された。そのプロジェクトリーダーとして旗振り役を務めた原山氏は、当時をこう振り返る。

「Marketo Engageを使い始めるタイミングで、営業の意見を聞きながら、業務フローの見直しも行いました。プロジェクトチームに営業メンバーが入ってくれたことで、立ち上がりはスムーズだったと思います」。

順調に活用が進む中で、まず成果が表れたのが「新規問い合わせ対応にかかる時間の短縮」だった。

従来は、顧客から新規の問い合わせが入ると、営業課長以上および事業企画本部の約160名にメールで通知され、アカウント営業(部長クラス)が顧客の情報や既存担当者の有無などを調べ、担当者をアサインする、という流れで対応を進めていた。

そこからMarketo Engageの導入に合わせ、フロー全体の見直しを行った。まず問い合わせが入った時点で、インサイドセールスのメンバーが営業をアサインし、Dynamics 365への顧客情報の登録を行うようにした。

これにより、アカウント営業の新規問い合わせに対応する工数が年間50時間軽減された。また、約160名への問い合わせメールの通知をやめたことで、年間80,000通のメールの処理時間を削減できたとも言える。こうした新規問い合わせ対応にかかる業務フローを一新したことで、顧客へ第一報を入れる時間が劇的に短縮されたのだ。

「従来のやり方では、お客様から問い合わせが入ってから営業が電話をかけるまでに1週間ほどかかっていたので、その間に他社に移ってしまうこともあったと思うんですよね。でも今は我々インサイドセールスが集中管理をして、営業への振り分けもしますし、営業が忙しくて対応できそうにない場合は、自分たちで電話をかけたりもするので、だいたい1日、早いと1分後には電話をかけられるようになりました。お客様にビックリされることもあります(笑)」(島尻氏)

対応を迅速化したことで、これまで取りこぼしていた顧客もすくえるようになっただけでなく、顧客満足度も上がっているはずだ。この新しいやり方を始めてから3ヶ月ほどしか経っていないが、数値的なところで効果も少しずつ見え始めているという。このように成果がすぐに表れ始めたのには、エンジニア部門のサポートが大きい。

「Marketo Engageを使い始めると聞いて、最初は使いきれるのか不安に思いましたが、実際に我々が触る画面は、これまで使い慣れていたDynamics 365とほぼ変わっていないので、そういった意味でもスムーズに導入できました。使いながら、お客様の動きに応じて変更を加えたくなったときは三田村に相談すればすぐ直してもらえるので、ありがたいですね」(島尻氏)

多様化する顧客の行動履歴を可視化して、次の施策に生かせるように

マルチベンダーであるJBSを取り巻く外部環境の変化として、企業の情報システム部門からの引き合いだけでなく、エンドユーザーであるLOBご担当者様(※基幹業務 (Line Of Business))からの直接的な問い合わせが増えていることが挙げられる。

そうなるとマーケティング部門では、企業情報でなく、より詳細な顧客行動を知る必要が生じてくる。マーケティングを担う赤嶺氏は、Marketo Engageを導入した効果について、次のように語った。

「我々マーケティング担当にとって最も大きな成果は、『お客様の行動が可視化されるようになったこと』です。以前もオンプレのCRMからメールキャンペーンは行なっていましたが、開封率だけはわかっても、その後お客様がどのリンクを踏んで、Webサイトのどのページを見ているか、といったところまではまったく追えていませんでした。これでは、どのコンテンツが響いているのか、わかりません。Marketo EngageではA/Bテストも簡単にできますし、お客様の興味・関心が可視化されて、お客様がどのステージにいるのかも追えるようになったのは、すごく大きなことです」(赤嶺氏)

加えて、「Marketo Engageの複製機能を活用することで、マーケティング施策を素早く実行できるようになりました」と赤嶺氏は評する。従来は施策のアイデアを実現しようと思ったら、Webデザイナーに頼んで、数日の納期を待つ必要があった。それがテンプレートを作っておけば、都度Webデザイナーの手を借りることなく、マーケターの手で自らのアイデアを形にすることができるのだ。

JBSでは、システムインテグレーションの割合が多い。Marketo Engageの活用によって、営業やマーケティングが効率化されて、受注が増えたとしても、それを請け負うエンジニアのリソースがなければ、元の木阿弥になってしまう。そこで、マーケティングチームでは、自社開発のプロダクトである「metis」シリーズや、Microsoft Teamsのような、パッケージ化されていてエンジニアのリソースに依存しないソリューションから、コンテンツ作りに着手することにした。

「スモールスタートができたのは、よかったですね。我々はとても多くの商材を持っているので、一気にすべてのコンテンツを揃えようとすると、走り始めるまでにどれだけ時間がかかるかわかりません。時間をかけて作ったコンテンツが、本当にお客様に響くのかもわかりませんしね。まずは我々が注力したいところに絞ってコンテンツを作成し、エンゲージメントプログラムにのせているところです」(赤嶺氏)

部門横断でさらなる高みを目指すJBS

最後に、各人に今後の展望を聞いた。

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「Marketo Engageは、ユーザー会がすごく充実していると思います。分科会の中には、私たちITベンダーが参加するものもあるので、そうした機会を利用して他社の活用事例なども聞きながら、自社のリテラシーを高めて、活用の幅を広げていきたいと思っています」(原山氏)

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「マーケティングの観点としては、この後Webパーソナライゼーションでお客様の興味範囲やセグメントに応じた出し分けをしていきたいのと、ウェビナーのようなデマンドジェネレーションにつながるコンテンツを強化していきたい。それがひと段落したら、カスタマーサクセスにも手を広げていきたいと考えています」(赤嶺氏)

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「システム的には、経営層にとって有益なレポートを手軽に作成できるようなカスタマイズをしていきたいのと、自社事例としてMarketo EngageとDynamics 365を連携して成功した話を、啓蒙していきたいです」(三田村氏)

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「これまで我々の営業は、主に情報システム部門とお付き合いしてきましたが、今後はもっとLOBのお客様に対する理解も深めていかなければなりません。インサイドセールスとしては、新しいお客様と営業をうまくつなぐハブになっていきたいです。また、我々がMarketo EngageとDynamics 365を使いこなすことで、お客様に提供できる価値を高められるような取り組みをしてきたいですね」(島尻氏)

Marketo EngageとDynamics 365によるJBSの進化は始まったばかり。同社のさらなる飛躍を、今後も追い続けていきたい。

取材日:2019年8月9日

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