ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ丨導入事例丨マーケティングオートメーション(MA)ならマルケト

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ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ

ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ

将来のあるべき姿を決めれば、導入も運用もうまくいく

業種:コンサルティング
業務内容:ファシリテーション型変革コンサルティング
導入製品:マーケティングオートメーション
活用用途:長期にわたる顧客リテンションの自動化、顧客プロファイリングのデジタル化

プロジェクトを成功に導く様々な方法論とファシリテーションを用いて、業種・領域を問わず、企業変革のための戦略策定からIT導入までをEnd to Endで支援するコンサルティングファーム、ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ株式会社(以下、ケンブリッジ)。顧客とともに実行可能なプロジェクトゴールを決め、自社のノウハウを惜しみなく開示しながらプロジェクトを成功に導き、プロジェクト後は顧客自身がケンブリッジに依存せずに自ら変革できるようにするのがミッションだ。

そんな同社が、自社のマーケティング・営業変革の一環としてMarketo Engageの導入を決めたのは2018年7月。独自の方法論とファシリテーションを駆使して、通常1年かかると言われるMarketo Engage高度活用までのプロセスを、わずか3カ月で駆け抜けた。Marketo Engageの導入前後で商談数が2倍に増えたほか、数々の大きな成果を上げている同社の取り組みについて、アソシエイト ディレクターの谷風 公一氏に話を聞いた。

売上好調の今だからこそファンを放置してはいけない

コンサルティングは高額かつ完全オーダーメイドのサービスのため、商談の数が市況に影響を受けやすく、また、商談の引き合いから成約までかなりの時間を要する。「よくあるのは、弊社のセミナーに参加いただいてから数年後に引き合いをいただくケース。中には決裁権を持ち、社内説得を続けているうちに5年も経ってしまうお客様も。その方を訪問してみると『ケンブリッジ・ファンとして、ようやくプロジェクトをご一緒できそうだ』とおっしゃる傍らに、手垢とポスト・イットにまみれた弊社の書籍があったりする。こういうお客様と推進するプロジェクトは成功するんです」(谷風氏)。

近年は、売上が右肩上がり状態だというケンブリッジ。地道なマーケティングが功を奏し、好況感の追い風もあり、さばききれないほどの引き合いがあるからだ。だからこそ、マーケティング・営業領域の問題が浮き彫りになったという。

「ファンを放置しても売上が立ってしまうのが最大の問題です。商談中に失注した顧客や過去に受注した顧客はケンブリッジ・ファンであることが多く、引き合いさえあれば新規顧客より成約しやすいはず。だからケンブリッジのことを忘れないよう常にリテンションし続けなければいけないが、それができていない。

新規顧客も同様で、次々と商談が舞い込むので、ちょっとホットな商談が出てくると、それまで温めていたファンや商談を放置して追いかけてしまう。この問題を、売上が好調な今のうちに解決しておかなければ、いずれ市況が変わったときに、会社が揺るぎかねないという危機感がありました」と谷風氏は語る。

MAに求めた4つの条件

そんな問題意識から18年4月に立ち上がった社内変革プロジェクト。

「ケンブリッジの方法論をそのまま使いました。Marketo Engageありきではなく、自分たちは何を売っているのか、どういうお客様とプロジェクトをやりたいのか、今は何に困っていて、将来どうしたいのか、そのギャップを埋めるにはどうすればいいか、を現場のマーケターや営業担当者と徹底的に議論しました」(谷風氏)

現場からは「こんなに忙しいのに、どうして今やらなければいけないのか?」といったネガティブな反響が少なからずあったという。「しかし、この好況はいつまでも続かない、とみんな、心の内ではわかっています。自分たちがファンを放置していることも認識している。でも変革のやり方がわからないんですよね」(谷風氏)。

こうした現場の漠然とした不安を丁寧に言語化したり、他社の先進的なマーケティング・営業組織の手法をみんなで研究したりして「好況のうちに変革しないとヤバいことになる」という課題感と「こうすればうまく変革できそうだ」という手応えを醸成していったという。

議論の結果、見えてきたのは、客先訪問で身動きの取れない営業に代わって、顧客をケンブリッジ・ファンへと育てながら長期間自動でリテンションし続ける仕組みが必要、ということだった。「このときになって初めて、インサイドセールスや、顧客ライフサイクルを管理できる高度なMAなどが必要、とわかりました」(谷風氏)

将来のあるべき姿、現状の困りごと、そのギャップを埋めるための組織や業務、システム機能。それらを議論し尽くし、最終的にケンブリッジがMAに求めた条件は「顧客をファン度合いに応じて管理できること」「匿名顧客の段階からファン化を始められること」「顧客を自動で細く長くリテンションし続けられること」「CRMと連携して顧客を最後まで追いきれること」の4つ。それらをすべて満たせるのはMarketo Engageだけだったという。

1年かかる導入を3カ月でやりきり、商談は2倍になった

アドビ システムズ 株式会社ではMarketo Engage活用の成熟度合いを測る目安として、以下の「Marketing Maturity Curve」を提示している。一般的には、Level 1〜4を約1年かけて進めていくが、もともと「ケンブリッジ・ファンとの長期的なリレーションの仕組みを作る」ためにMarketo Engageを採用したケンブリッジは、3カ月の導入期間でまずLevel 4の実装から着手した。

「ケンブリッジが求める顧客像は明確でしたし、そうなるまでにどういうナーチャリングプロセスが必要で、それにはどれくらいの期間がかかりそうか、を導入前までに現場とおよそ決めていました。後は、導入パートナーと議論して、実装の落としどころを決めるだけ、という状態だったので、いきなりLevel 4から導入を始めることができました」(谷風氏)

導入パートナーとして参加したのは、以前に同社のSFA導入をサポートした株式会社アグレックスの後藤 康之氏と、アドビ システムズ 株式会社の冨田 洋平。アドビ社が推奨する3カ月の初期導入プログラムはLevel 1にフォーカスした「まずはMarketo Engageのキャンペーン機能になれる」というものだが、ケンブリッジのリクエストを受け、3社で導入の進め方をガラリと変えるところから始めたという。

「最初は不安も大きかったのですが、ケンブリッジさんが中心となり成功までのプランをきっちり作ってくれたので、途中から『これはいける』と手応えを感じるようになりました」(後藤氏)

「『リテンションの仕組みを完成させる』というプロジェクトゴールから逆算し、毎回の会議でのゴールを設定する。会議ではユーザーの意見や我々ベンダーの知見を引き出し、次々と実装の現実的な落としどころを決めきっていく。こんな鮮やかなプロジェクトがあるのか、と思いました」(冨田)


(左から)アドビ システムズ 株式会社 冨田 洋平、株式会社アグレックス 後藤 康之氏、ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ株式会社 谷風 公一氏

こうして3カ月で、Level 4までの仕組みを実装したMarketo Engageを手に入れたケンブリッジは直ちに顧客のリテンション施策を実行し、導入半年で商談数を約2倍に増やした。

「18年度の商談数は約100件でした。18年10月にMarketo Engageの運用を始めたところ、19年度の上半期ですでに商談数は80件を超えています。前年同月比の約2倍ですね」(谷風氏)

特にこれまで掘り起こしていなかった休眠顧客をリテンションできたことは大きいという。「営業が追いかけずに休眠していた顧客が頻繁にメルマガやWebサイトを閲覧してスコアを上げていたので、インサイドセールスが架電したところ、ちょうど決裁権を持つようになり実は相談がある、と言われて商談になった。もう経験や勘だけに頼ってはいけない、データは嘘をつかない、と営業がつぶやいたのを聞いて『変革は成功した』と確信しました」と谷風氏は語る。

ファシリテーションとデジタルマーケティングは似ている

「私はコンサルタントで、これまでマーケティングなんてやったこともないですが、Marketo Engageを運用してるうちに、デジタルマーケティングにはファシリテーションと似てる部分があるなと気づいたんです」(谷風氏)。

ケンブリッジのファシリテーションのコアは、ゴールを決め、そのゴールを達成するために逆算でアプローチを設計する、という考え方だ。各アプローチには様々な要決定事項があり、これをワンチームで議論しながら次々と意思決定していく。

「この考え方をデジタルマーケティングに応用できると思ってます。ファシリテーションにおけるゴールはデジタルマーケティングではKGIやKPIといった数値目標、アプローチは施策です。数値目標を決めれば、それにフィットした施策を逆算で設計すればいい。

ファシリテーションでは議論を可視化しながら意思決定しますが、デジタルマーケティングでは施策で得られた顧客のデータをマーケと営業が組織の壁を越えて読み解きながら施策を改善したり新たな施策を追加したりする。もちろん施策に必要なコンテンツは簡単には作れませんが、まったく新しい業務を一からやるものではない、と気づいて気が楽になりました」と谷風氏は笑う。

現在、北米を中心としたグローバル展開に向けて、動き始めている同社。ファシリテーションの強みを生かしたデジタルマーケティングでビジネスを加速させていく姿から、今後も目が離せない。

取材日:2019年9月4日

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