マーケティングオートメーション(MA)ツール・サービス・システムのマルケト

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アマナイメージズ様

~経営者自らがマーケティングを推進。メール施策でコンバージョン率アップ

※左からアマナイメージズ 村上氏、同 新居氏、マルケト コンサルタント担当 大里

株式会社アマナイメージズ
業種:ストックコンテンツの企画・販売
業務内容:ストック素材販売サイト、ロイヤリティフリー専門サイトの運営
導入商品:マーケティングオートメーション
活用用途:リードナーチャリング、メールマーケティング

写真、イラスト素材、動画素材といったストックコンテンツの企画・販売を手掛ける株式会社アマナイメージズ。広告や出版、自社メディアなどの様々なニーズに合わせ、ストックフォト素材販売サイト「amanaimages.com」、ロイヤリティフリー専門サイト「ForYourImages」を運営し、取扱数は約8300万点と日本最大級を誇ります。

同社が、2017年から注力しているのが、経営トップが陣頭に立ってのマーケティングへの取り組みです。特に同社のようなBtoBのECサイトでのマーケティングのポイントは何なのか。代表取締役社長・新居 祐介氏、マーケティング統括・村上 惠子氏に、同社を担当した弊社コンサルタント・大里 紀雄を加え、ご紹介いたします。

経営命題である業務効率化のソリューションとしてマーケティングオートメーションに着目

新居氏はIT企業などでキャリアを積んだ後、5年前に同社に入社。新規事業の立ち上げなどに携わった後、16年11月に社長に就任。経営課題としてマーケティングに取り組んだ背景について、新居氏は次のように語ります。

「アマナグループでは、中期経営計画の柱として生産性向上を掲げており、弊社としてもECサイトによりフォーカスし、いかに効率的な販売を実践していくかがミッションとなっていました」

同社のECサイトを通じた取引数は年間数万件に及び、フィールドセールスやコールセンターのマンパワーだけでカバーするのは困難。

ここ数年、安価で高機能なデジタルカメラやスマホの登場で、写真撮影のハードルが下がり、業界として過渡期にあることも課題だったといいます。

そこで、新居氏はデジタルツールを活用し、効率的にマーケティングを推進していくことが肝心と考え、マーケティングオートメーションなどのソリューションを検討。17年1月にMarketoを導入します。

「Marketoに決めたのは日本でも長く実績があり、JMUG(Japan Marketo User Group)ユーザーコミュニティがあったから。他ユーザーの経験値、知見を共有しながら、成長できる環境は、新たな取り組みを進めていく上で大きなメリットでした」(新居氏)

新居氏がけん引する形で、マーケティングチームを編成。Marketoを運営する統括担当として村上氏をアサインし、具体的な施策をスタートさせます。

効果的な「カゴ落ちメール」の配信で離脱ユーザーをフォロー

進めた施策は大きく2つあります。

1つ目が、サイト上で新規登録をしたユーザーを顧客化するための、エンゲージメントメール配信でした。

まずはウェルカムメールを送り、コールド、ホットの反応別に、メールの送り分けを実践。「手動で最初の1通だけ配信していた当初に比べると、メールの開封率が20%前後から約42%と倍以上になり、クリック率も2~3%から10%と大幅アップを達成しました」(村上氏)

反応がコールドなユーザーへのフォローについても、「価格帯が安価なロイヤリティフリーの別サイトの紹介メールを送るようにしたところ、開封・クリックのアクションにつながる成果が出始めています」と村上氏は明かします。メールの送り分けを実践する上で、Marketoのプログラムの複製が簡単に行える点は、成果に結びつく要因の一つのようでした。

2つ目が「カゴ落ちメール」の配信です。

カゴ落ちメールとは、商品をカートに入れたまま、購入せず離脱してしまったユーザーへのフォローのメールを指します。

同社では、APIでMarketoに連携し、ユーザーの情報並びに入っている商品をトークンでHTMLメールに入れて、配信。開封率は約50%を達成。その約1割が購入手続きに進み、予想以上に高いコンバージョン率が実現しています。

実は、この自動配信の仕組みについては、複数のシステムをまたぐゆえ、技術的なハードルが高いものの、Marketoの外部サービスとの連携の強さでフォロー。

同業界のECサイトのユーザー動向として、「コンテンツを探している方は複数のサイトで検索している方が多く、どの会社でどの商品をカートに入れたのかわからなくなってしまう傾向が強いです」と新居氏。

また、購入プロセスに関しては、「制作会社→広告会社→クライアント企業」など、BtoBtoB構造になることも多いため、決済には1週間程度の検討期間を要することが多いと言います。

こうした特性を踏まえ、開発にあたっては、HTMLメールのイメージ図などを絵に描いたり、実際にメールのひな型を作ったりして、開発チームとやりたいことを明確に共有。

カートに入れてからのメール配信日も、通常のECサイトに比べ、長めの7日目に設定しました。

こうして、数カ月の試行錯誤を経て、「決裁システムからユーザー情報収集→HTMLメールの生成→APIで連携→自動送信」の仕組みが完成。

「Web解析をすると、カートに入れた当日のコンバージョンに次いで、メール配信した7日目が多いという結果が出ています」と村上氏。これまで失注していた案件の復活に加え、業務効率向上も実現しています。

メール&コールセンターとの連携で30%のアップセルを実現

カゴ落ちメールにアナログな施策も加えることで、予想外の成果も上げています。

「『予算が合わない』『請求書決裁にしたい』など、細かいニーズに対しては、メール内に『お電話をください』と明記し、コールセンターに流すようにしました。すると、コールセンターにかかってきた案件については、『実は複数媒体で使いたいと考えていた』などの新たなリクエストをいただくことが多く、約30%のアップセルにつながっています」と村上氏。

EC決済のみにこだわらず、マンパワーと組み合わせることで、ニーズに合わせた最適な提案を実現。「初めてのご利用で権利関係などの不安を感じているような方にも、安心して利用いただけるよう、細やかな対応に注力しています」と言います。

リアルな集客施策として、定期的にセミナーも開催。その内容についても時流に合わせた工夫を加えています。

「近年、増えているのが、企業でオウンメディアやコンテンツマーケティングに取り組む方からのご利用です」と新居氏。

従来のクリエイターなどの既存顧客層に加え、拡大している市場でいかに新たな需要を掘り起こすか。

グループとして、コンテンツ制作も手掛けている強みを生かし、写真・動画の効果的な活用など、オウンメディアの具体的な制作ノウハウをレクチャーするような勉強会、イベントも開催。参加者へのメール配信、ナーチャリングにつなげています。

弊社コンサルタントの大里は、同社のマーケティングへの取り組みについて、「経営におけるマーケティングの重要性を理解し、トップ自らマーケティング施策を推進する理想的なスタイル。施策実施の判断もスピード感を持って実施でき、マーケターにとっても理想的な職場環境と言えます」と語ります。

また、「ECサイトとして、コンバージョン率といったKPIだけを追うのではなく、『お客様にストレスなく使っていただきたい』と、コールセンターへの連携を進めるなど、ユーザービリティをしっかり考慮されている」と語ります。

これからも、グループ全体の資産・経験値をも生かしたアップセル・クロスセルを実現していくとともに、「SFAやCRM、その他、集客につながる広告など、他のソリューションの連携も視野に入れ、さらなる成果につなげていきたい」と語る新居氏。

トップダウンで高い成果を実現してきた同社の、今後の新たな取り組みにも要注目です。

株式会社アマナイメージズ
代表取締役社長
新居 祐介氏

マーケティング統括
村上 惠子氏