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マーケティング入門

2020.10.26

マーケティング分析とは?代表的な手法や用語、便利なツールを解説

マーケティング分析は、マーケティング戦略を立てるために不可欠な存在だといえるでしょう。なぜなら、現状を正確に分析することができなければ、的確なマーケティング戦略を立てることができないためです。

マーケティングとは、顧客や市場のデータを分析し、管理運用していく経営上のプロセスのことです。企業は、的確なマーケティング戦略を基に、顧客が「何を」「なぜ」求めているのかという潜在的な要望に目を向け、それを形にしていく必要があります。
的確なマーケティング戦略に欠かせない「マーケティング分析」について、その手法と関連する用語を知っておきましょう。

「マーケティング分析とは?代表的な手法や用語、便利なツールを解説」の目次

  1. マーケティング分析の重要性
  2. 代表的なマーケティング分析手法
  3. 具体的なマーケティング分析手法
  4. 代表的なマーケティング用語
  5. マーケティングにMAツールを活用しよう
  6. マーケティングの成功事例

マーケティング分析の重要性

消費者の潜在的な需要に応えるには、市場における自社の立ち位置、競合他社、商品の優位性といったデータを収集・分析して、的確な戦略を立てる必要があります。収集したデータを、全社的な戦略立案に役立てられる成果としてアウトプットするまでの一連の流れがマーケティング分析です。マーケティング担当者が担う、最も重要な役割だといってもいいでしょう。
マーケティング分析を行うことで、集めた情報を有効に活用し、新規顧客の集客や既存顧客へのアプローチ、製品のプロモーションなどをより効果的に行って、効率的に利益の最大化を実現することができます。

代表的なマーケティング分析手法

自己流でデータ分析をすると、重要な要素を見落としたり、普遍性がないために応用が利かなかったりしがちです。すでに確立され、広く浸透しているマーケティング分析手法を用いることで、効率良く分析を行うことができます。
まずは、事業全体の戦略分析に役立つ、3C分析、PEST分析、5フォース分析、SWOT分析の4つを紹介しましょう。

3C分析

「3C」は、Customer(顧客)、Competitor(競合他社)、Company(自社)のこと。下記のように、それぞれの要素を客観的に掘り下げる分析手法を3C分析といい、事業戦略や企業全体の戦略を立てるのに適しています。

・Company
自社の資本力、サービス、製品、顧客層など、自社と自社を取り巻く現状を人と環境の面から分析します。

・Customer
顧客および市場環境について、その消費行動や市場の成長性などを分析します。

・Competitor
競合他社の製品、市場シェア、顧客の反応などを分析します。

PEST分析

PEST分析は、Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会/ライフスタイル)、Technology(技術)の4つのマクロ環境において自社が受ける影響を分析し、事業や企業全体の戦略を立てるために使われるマーケティング分析手法です。
この4つの視点を持って情報を収集することで、政治動向、金利、為替、人口動態、流行など、企業経営に関わる情報をすべて網羅し、まえもってリスクに備えることができます。

5フォース分析

5フォース分析は、3つの内的要因と2つの外的要因から、参入を検討している市場における自社の競争力や参入障壁、参入した際の収益性などを検討する手法です。
新規事業への参入、事業の立ち上げの際など、競争率や参入価値を測るのに適しています。

    <内的要因>
  • 競争企業間の敵対関係
  • 供給企業の競争力
  • 買い手の交渉力
    <外的要因>
  • 代替品、代替サービスの脅威
  • 新規参入業者の脅威

SWOT分析

商品やサービスの強みと弱みのほか、市場に潜むリスクや可能性を把握するための分析手法がSWOT分析です。
分析にあたっては、下記の4つの観点が用いられます。

    <内部環境>
  • Strength(強み)
  • Weakness(弱み)
    <外部環境>
  • Opportunity(機会)
  • Threat(脅威)

この4つを組み合わせると、脅威に対する強み、機会に対する弱みというように、物事を多面的に見て正しい判断を導くことができるほか、どうすれば弱みを強みに変えて脅威に立ち向かえるのかといった分析にも役立ちます。

具体的なマーケティング分析手法

次に、STP分析、バリューチェーン分析、4P分析、ファネル分析、RFM分析の5つの分析手法を紹介します。
これらは上記の4つよりも、さらに具体的なマーケティング戦略の分析に用いられる手法です。

STP分析

STP分析は、自社の商品やサービスのターゲットを把握するために使われる手法です。STP分析は、下記の3つの視点に基づいて行われます。

1. Segmentation(市場を細分化する)
市場に存在する顧客を、年齢や性別などさまざまな軸でグループ分けして、自社の製品やサービスとの相性を見極めます。分類にあたっては、一般的に次のような基準が使われることが多いでしょう。

  • 人口動態変数...年齢、性別、職業、家族構成、学歴、所得など
  • 地理的変数...国、市区町村、人口、気候、生活習慣など
  • 社会心理的変数...ライフスタイル、趣味嗜好、価値観など
  • 行動変数...購買回数や購買に至るプロセス、製品に対する態度や反応など

2. Targeting(狙う市場を決定する)
分類したグループの中から、最も相性が良いと思われるターゲットを決定します。

3. Positioning(自社の立ち位置を明確にする)
決定したターゲットに対する自社のポジションや優位性を同業他社と比較し、正確な立ち位置をつかみます。

バリューチェーン分析

バリューチェーン分析は、製品やサービスが顧客に渡るまでのプロセスにおいて、どこで競合に優位性を発揮する付加価値が生み出されているかを分析する手法です。これにより、各工程におけるコストを把握したり、競合他社との差別化ポイントを洗い出したりすることができます。
分析の際には、企業活動を「主活動」と「支援活動」に分けて考えます。

・主活動
購買物流、製造、出荷物流、販売、マーケティング、サービスなど、製品やサービスが顧客に届くまでの過程に直接関係する活動。

・支援活動
調達、開発、人事管理、財務、会計、インフラ管理など、主活動を支える活動。

4P分析

4P分析は、基本的なマーケティング戦略に欠かせない4つの視点を組み合わせて戦略を策定する手法です。

・Product(製品)
顧客が製品に求めているものは何か(機能、品質、効果、パッケージデザイン、ブランドイメージなど)

・Price(価格)
製品のブランドイメージに照らして適切な額はいくらか、また利益を出すにはいくらにすべきか(定価、値引額、支払条件と支払方法など)

・Place(流通)
顧客にどのように製品を届けるか(場所、立地条件、流通経路、品揃えなど)

・Promotion(プロモーション)
顧客に製品やサービスをどう周知するか(広告宣伝活動、販促活動など)

ファネル分析

ファネル分析は、顧客が製品やサービスを認知してから、購入や申込み、会員登録といったアクション(コンバージョン)に至るまでをプロセスごとに細分化して分析し、顧客が離脱している部分を確認して改善を図るマーケティング分析手法です。

この手法は、購買までの顧客の心理変化を表す「AIDMAモデル」を発展させた、「パーチェスファネル」と呼ばれる図を使って現されることが多いでしょう。なお、ファネルとは、逆三角形の漏斗状の器具のこと。集客した顧客が購入に向かって絞り込まれていく様子を表しています。

<BtoCの場合>

BtoCの場合

<BtoBの場合>

BtoBの場合

RFM分析

RFM分析は、下記の3つの指標に基づいて顧客を分類するマーケティング分析手法です。

  • Recency(最新の購入日)
  • Frequency(来店頻度、購入頻度)
  • Monetary(累計の購入金)

実際の分析では、これらの指標に一定の基準を設け、基準より上か下かでポイントを割り振り、「優良顧客」「既存顧客」「離脱顧客」というようにグルーピングしていきます。
顧客をスコアリングし、ランク分けすることで、顧客ごとに最適なアプローチができるようになります。

代表的なマーケティング用語

マーケティング分析手法を理解するには、マーケティング用語を知っておく必要があります。代表的なマーケティング用語をピックアップして解説します。

AIDMA(アイドマ)

AIDMAは、アメリカのサミュエル・ローランド・ホールが1920年代に提唱した概念で、購買に至る消費者の態度の変化を表したものです。
AIDMAは、下記のように消費者の心理が遷移するプロセスの頭文字を取っています。

Attention(注意)

Interest(関心)

Desire(欲求)

Memory(記憶)

Action(購入)

AIDMAは、先程紹介したファネル分析など、さまざまなマーケティング分析手法のベースとなっています。

AISAS(アイサス)

AISASは、AIDMAに対して株式会社電通が1995年に提唱した概念です。下記のような消費者の心理変化を想定し、その頭文字を取っています。

Attention(注意)

Interest(関心)

Search(検索)

Action(行動)

Share(共有)

AIDMAは、新聞、雑誌、ラジオ、テレビなど、マスメディアを使って不特定多数に向けて情報を発信するマスコミュニケーションに適していました。
一方のAISASは、消費者が情報を待つのではなく、みずから取りに行くようになった時代に適した概念だといえます。

ペルソナ

ペルソナは、サービスや製品を購入する具体的な人物像のこと。混同されがちですが、ターゲットは比較的アバウトに人物像を設定したもので、ペルソナは実在の人物を想起させるようにより細かく定義したものです。

    例)
  • ターゲット:30〜40代男性、土日休みの会社員、スポーツ好き
  • ペルソナ:◯田◯男41歳、IT企業勤務。都内在住で持ち家、妻と娘1(小6)。週末はテニスクラブに通う一方、最近始めた投資の勉強をしている。

ペルソナを設定することで、顧客のニーズをより具体的に把握できるようになります。

ペルソナについて、詳しくは下記のページでご紹介しています。

マーケティング入門ペルソナデザインとは?その作成方法やマーケティング活動方法をご紹介

記事を見る

カスタマージャーニー

カスタマージャーニーとは、顧客が購買に至るまでの行動、心理、感情の変化を、企業との接点ごとに整理したプロセスのこと。カスタマージャーニーの流れを図にしたものは、カスタマージャーニーマップといいます。

カスタマージャーニーについて、詳しくは下記のページでご紹介しています。

マーケティング入門カスタマージャーニーとは?ジャーニーマップの作り方や具体的な事例をご紹介

記事を見る

キャズム

キャズムは日本語で「溝」。マーケティング用語としては、市場において製品・サービスをブレイクさせるために超えなければならない障害やボトルネックを表します。
次に説明するクリティカルマスと併せて押さえておくと、さらに理解しやすいでしょう。

クリティカルマス

クリティカルマスは、ある製品やサービスが爆発的に普及するための分岐点、またはそのために必要とされる市場普及率16%のこと。
製品やサービスは、市場において下記のように普及していきます。

イノベーター(新しいものに興味関心があり、積極的に導入する)

アーリーアダプター(イノベーターほどではないが情報感度は高く、新しいものを取り入れる)

アーリーマジョリティー(情報感度は高いが導入は慎重)

レイトマジョリティー(新しいものに懐疑的、なかなか導入しない)

ラガード(保守的で、製品やサービスがごく一般的にならない限り導入しない)

先程解説したキャズムが存在するのは、イノベーターとアーリーアダプターで構成される初期市場と、アーリーマジョリティーからラガードまでのメインストリーム市場のあいだです。
市場開拓においては、初期市場の16%を獲得してキャズムを超えることが何より重要だとされています。

IMC(Integrated Marketing Communication)

IMCとは、顧客との複数のコミュニケーションチャネルで統一したブランディングを展開することをいいます。多様化するチャネルで一貫したブランドメッセージを発信することで、顧客の購買意欲を高めることを目的としています。

CRM(Customer Relationship Management)

CRMは、顧客との良好な関係性構築を目的として、顧客にまつわるあらゆる情報を一元的かつ網羅的に管理する手法、およびそのためのツールです。集積した情報を適切にアウトプットし、顧客満足度の向上を図ります。

MA(Marketing Automation)

MAは、マーケティングのプロセスを自動化する手法、およびそのためのツールです。マーケティングにまつわるさまざまな作業を自動化することで、効率化を図ります。

SFA(Sales Force Automation)

SFAは、営業を支援する手法、およびそのためのツールです。営業が商談を開始してから受注に至るまでの進捗状況を可視化し、その活動の管理を行います。

リード

リードとは顧客のことです。潜在的な顧客を見込み客、直近顧客へと育成する過程をリードナーチャリングといいます。

リテンション

リテンションは、既存の優良顧客にフォーカスし、その関係を維持するためのマーケティング活動です。CRMは、リテンションのためのツールとして活用されます。

LTV(Life Time Value)

LTVは、特定の顧客が、企業との取引開始から終了までのあいだに企業にもたらす価値のこと。顧客生涯価値と訳されます。

マーケティングにMAツールを活用しよう

代表的なマーケティング分析手法やマーケティング用語を理解したら、実際の業務に役立てましょう。まずは最初にご紹介した3C分析、PEST分析、5フォース分析、SWOT分析で事業戦略を立て、次にSTP分析、バリューチェーン分析、4P、ファネル分析、RFM分析といった手法で個々の商材の差別化やマーケティング戦略を考えるのです。

その後は、どのように見込み顧客とコミュニケーションを図るかが重要になります。
見込み顧客にメッセージを届けるなど、さまざまなマーケティング施策を実施するツールとして活躍するのが、MAツールです。特に、近年ではマーケティング施策のデジタルシフトが進んでいるため、MAツールの導入は非常に効果があります。

そのほかにも、MAツールの導入にはたくさんのメリットがあります。マーケティングにおける人為的ミスの削減や、施策の立案・実施、効果検証のほか、改善案の作成の正確性と効率性を高めることも可能です。

ここからは、MAツールの主な機能や、MAツールを活用した成功事例などを紹介します。

MAツールとは?

MAツールは、顧客開拓やリードナーチャリングといったマーケティング活動を支援するツールです。BtoB、BtoCを問わず、さまざまな企業が活用しています。

MAツールの主な機能

MAツールの主な機能には、下記のようなものがあります。

  • 顧客データベースの一元管理
  • データベースに基づく顧客へのアプローチの最適化
  • マーケティング活動における投資対効果の可視化

CRMツールやSFAなどとの連携も可能です。細かい機能や連携できるツールはMAツールによって異なりますので、「どうしてもこの機能がほしい」「既存のツールと連携させて使いたい」という場合は、個々のMAツールの仕様を調べましょう。

コンサルティングやサポートを活用し、さらに効率アップ

MAツール導入後は、「導入したものの活用しきれていない」という状況に陥ることも多くあります。こういった事態を防ぐために、MAツールの提供企業が行っている、導入企業の目的および環境に応じた立ち上げ支援コンサルティングやサポートの活用も有効です。MAツールを活用し、業務や施策の効率アップを目指しましょう。

マーケティングの成功事例

ここまで代表的なマーケティング分析やMAツールの特徴について解説してきましたが、続いては具体的な事例を基に、活用方法を確認してみましょう。丸紅株式会社がカスタマージャーニーとMAツールを活用した事例を紹介します。

MAツールを活用し、マーケティング力を強化

1858年創業の総合商社である丸紅は、次世代に成長するビジネス領域を開拓するために、2019年4月に約100名体制の次世代事業開発本部を新設。成長テーマごとに設けられた4つの事業部と、各事業部を横串で支えるデジタル・イノベーション室からなる次世代事業開発本部を設置しました。

同年、総合商社の枠にとらわれない価値創造企業へ進化するためのツールとして、「顧客管理データベース」「顧客データを収集できるような仕組み」「収集したデータを分析できる仕組み」がそろったMAツール、Marketo Engageを導入しました。

コンサルタントとともにカスタマージャーニーを策定

導入にあたっては、異なるビジネス領域を持つ国内外のグループ会社に対して、Marketo Engageのコンサルタントとともにカスタマージャーニーを策定。スムーズな導入を実現しただけでなく、これまで希薄だった「顧客目線」を重視する意識の芽生えにもつながりました。
今後は、「丸紅にはマーケティングもある」といわれる未来に向けて、Marketo Engageの活用を進め、売上への貢献に注力していく予定です。

導入事例:丸紅10年後に向けて変わり始めた丸紅

記事を見る

これからのマーケティング活動に欠かせないMAツール

データ分析による営業やマーケティングが一般化する今、マーケティング担当者に求められる知識量は多く、仕事の幅も広く煩雑です。マーケティング分析の属人化を防ぎ、汎用性を高めるために、マーケティング活動の効率化を推進するMAツールの導入を検討しましょう。

アドビが提供するMAツール・Marketo Engageは、全世界で5,000社以上が導入。BtoB・BtoCや企業規模を問わず、あらゆる規模・業種の企業で幅広く採用されています。
マーケティングオートメーションについて、「その必要性を含めてなんとなく理解はしているけど、具体的に何ができるのかはイメージしきれていない」という方は、下記のページの無料入門ガイドで、CRMやメール配信ツールとの違い、導入・活用を成功させるための秘訣などをご確認ください。

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