マーケティングオートメーションでマーケティングチャネルを一元管理

ここ数年でマーケティング環境は急速に変化し、新たなテクノロジーやチャネルとともにさらなる進化を続けています。メールはいまだに重要なコミュニケーションの手段である一方、多くの企業では、現時点で既に持て余し気味のマーケティングリソースに余分な負担をかけずに、モバイルなど他のチャネルを通じて、必死でリーチを拡大しようとしています。
かつて、テクノロジーとマーケティングには相反するビジネス上の制約や目的がありました。訴求力のあるキャンペーンを効果的に実施するため、マーケターは最先端のメッセージ機能やテクノロジーを駆使することが求められます。しかしながら、統合マルチチャネルでのマーケティングオートメーションプラットフォームによる支援なしで、戦略を展開するために必要となるテクノロジーやリソースが異なる場所に分散している状況では、多くの企業にとって支払う余裕がない、多大なコストが発生しました。
朗報といえば、APIを活用して異種データや情報にアクセスするサービス指向型のマーケティングオートメーションプラットフォームにより、真のマルチチャネルコミュニケーションを実現できるということです。このブログでは、なぜマルチチャネルマーケティングがサイロ化しているのか、また完成されたマーケティングオートメーションプラットフォームが、いかにしてまとまりのあるメッセージを発信できるのかについてお話しします。
サイロ化したマルチチャネルマーケティング
特定のマーケターにとって、マルチチャネルコミュニケーションができることは、まさに「オズの魔法使い」に出てくる夢のような話なのです。これらのマーケターは一般的に、ターゲティングオファーを実行する際、(工場の組み立てラインに似た)ステップバイステップ方式のアプローチを使います。
- ターゲットオーディエンスの特定
- オーディエンスの認定基準をベースにしたデータ件数確認
- オーディエンスデータの精度検証
- オファーに伴うターゲットメッセージ/レイアウトの構築
- プログラムのオーディエンスとオファーのパーソナライゼーションの連携
- キャンペーンの実施
このアプローチ方式では、適切なメッセージが適切なオーディエンスに確実に届けられる一方、繁忙期にはマーケティングチームの負担が大きくなります。
革新的な企業では、これまでのテクニカル面での制約に対し、最新の媒体に対応できる専用システムを導入することで、異なる複数チャネルにコミュニケーションを広げています。これらの企業は新たなチャネルでのインプレッションの価値を評価し、プログラムを展開するために必要とされる人材やテクノロジーへの追加投資に前向きです。その結果は?マーケティングチームの規模が大きくなればなるほど、マルチチャネルマーケティングの実施はより複雑なものになります。
一方、他の企業では、マルチチャネルマーケティングに関連するコストや複雑さを考慮し、「とりあえず様子見」をするアプローチを取っています。新しいコミュニケーション手段を導入するという考えは恐怖感を生むというリスクを伴うため、ひとまず、世界トップクラスで精度の高いメールマーケティングのプロセスが定着してしまったのです。それも、現在までの話で・・・
テクノロジーが(オズの魔法使いの)黄色いレンガの道をつくる
サービス指向のアーキテクチャーにより、マーケターは既存の技術スタックにほとんど影響をおよぼすことなく、コンテンツの開発やターゲティングの定義が可能となり、同時に共有データベースや機能による効率性を発揮することができます。たとえば、スマートフォンでマーケティングオファーを管理するという従来の試みは、専用プラットフォーム上において固有のコーディングを必要とする場合がありました。これでは、専門スキルを持つ人材採用が必要となることに加え、このサポートに関してITは懸念を示し、マーケターは、異なる顧客データベースにある特定オーディエンスに対してオファーを提供するという追加の課題を抱えることになります。
将来的な展望
連携された一元管理マーケティングオートメーションプラットフォームがもたらす最大の効果の1つは、マーケティング活動を支援するITチームへの負担が大幅に軽減される点です。一度、中核となるサービスと構成が設置されれば、高度なマーケティングオートメーションプラットフォームにより、マーケターは、システムコードを変更せずにターゲティングを構築し、コミュニケーションを他のプラットフォームへと移行することが可能になります。これは、両チームが、マーケティング活動を推進させ、業績を向上できる大きなチャンスとなります。
2つ目のメリットは、まとまりのある戦略を管理できるという点です。適切なマーケティングオートメーションプラットフォームにより、整合性のとれたコンテンツを複数のチャネルにわたって、しっかりと調整されたタイミングで提供して、容易にキャンペーンを構築、実施することができます。これらすべてが、業績と収益の向上につながります。ターゲティングの定義と管理の向上により、異種システム内においてパーソナライゼーションの再構築や連携に費やす時間を削減できます。一元管理された親和性の高いプラットフォーム上においてコンテンツ作成を行うことで、優秀な社員に課せられた複雑さへの対応や負担を軽減しながら、既存のリソースでより多くに対応することが可能になります。最終的には、顧客体験の改善、さらには従業員満足度の向上につながります。
次は?魔法使いに会いに行こう
マルチチャネルマーケティング戦略の導入に躊躇している場合は、一元管理され、まとまりのあるマーケティングアプローチをサポートできる、マーケティングオートメーションソリューションを評価してください。既存プロセスやマーケティングオートメーションベンダーによるマルチチャネルマーケティング戦略の実施に関して、課題に直面しているのであれば、その戦略を成功に導く代替案があるかもしれません。
以下は、マーケティングオートメーションを評価する際に役立つ質問です。
- キャンペーンを成功に導くため、マルチチャネルコミュニケーションはどれほど重要か?
- このプラットフォームは、1つのシステム上で、マルチチャネルマーケティングに対応しているか?
マーケティングチームが、複数の連携されていない機能間で、コミュニケーションの管理を行わなければならないか? - 現在の業務に固執しているため、特定のマーケティングチャネル内での顧客インプレッションの機会を犠牲にしていないか?
真のマルチチャネルコミュニケーションで、購買者と関係を構築できるマーケティングオートメーションを既に問題なく採用できていますか?
マーケティングオートメーション入門ガイドはこちらからダウンロードいただけます。ぜひご覧ください。
*この記事は、2016年7月にPatrick Grooverが投稿した内容を翻訳した記事です。
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