マーケティング入門

2021.10.06

MAに他ツールを連携させるメリットは?各種ツールとの連携事例

MA(マーケティングオートメーション)と各種ツールとの連携は、スムーズで効果的なマーケティングを行う上で欠かせないものです。
ここでは、マーケティングや営業に使われている代表的なツールの特徴を踏まえて、MAと他ツールの連携によって得られるメリットを解説します。また、MAと各種ツールの連携事例についても紹介します。

目次

MAはマーケティングの自動化および省力化を行うツール

MAは、これまで人の手で行われてきたマーケティングを自動化および省力化し、より効率的、効果的にするためのツールです。
機能は下記の3つに大きく分けられ、他のツールと連携することによってさらに成果を高めることができます。

顧客情報の収集と蓄積

MAの代表的な機能のひとつは、顧客情報の収集と蓄積です。web、メール、SNS、展示会などで交換した名刺など、オンラインやオフラインを問わずさまざまなチャネルから収集した顧客の情報を蓄積し、管理します。

リードの育成とシナリオの自動化

リード(見込み顧客)の育成とシナリオの自動化も、MAの代表的な機能です。MAは、収集および蓄積した顧客情報を利用し、属性や趣味嗜好、行動履歴に基づいて顧客をセグメントします。
そして、セグメントに合わせたシナリオを自動的に展開し、工数をかけることなく顧客一人ひとりに合わせたマーケティングを可能にします。具体的には、「webサイトを1週間以内に10ページ以上閲覧していれば、セミナーの案内メールを配信する」「セミナーの案内メールを配信し、反応があれば商品やサービスの紹介をする」「半年間メールを開封していなければ、メールの配信頻度を半分にする」といったシナリオを実施します。

施策の分析

MAの代表的な機能として、施策の分析も挙げられます。顧客と企業が接点を持ってから購買に至るまでの収益プロセスは、ブラックボックス化していることが少なくありません。
MAを使えば、各プロセスにおける顧客の動きをトラッキングして可視化できるため、施策の効果を分析して適切なコスト配分をすることができます。

MAについては、下記のページから無料でダウンロードできるeBookで詳しく説明しています。

マーケティングオートメーション入門ガイド

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マーケティングや営業で使われるさまざまなツール

マーケティングや営業で利用されているツールは、大まかに「データベース系」「チャネル系」「業務効率化系」の3つのグループに分けられます。各ツールは、MAとの連携によってさらなる効果を発揮することが可能です。
続いては、MA以外の代表的なツールの概要を、グループごとに確認していきましょう。

データベース系ツール

データベース系のツールは、顧客情報の管理に利用されます。顧客情報の種類や利用目的によって、複数のツールを使い分けることもあります。

・CRM(Customer Relationship Management)
CRMは、顧客の情報管理に特化したツールです。属人化している顧客情報をまとめて管理し、企業にとって非常に重要な財産である顧客情報を、より有効に利用できるよう見える化することができます。
CRMによって、誰もが必要なときに必要な情報にアクセスできるようになれば、オペレーションの品質を落とすことなく、むしろ高めながら迅速化することができます。最新の情報はもちろん、過去の購買履歴や対応履歴などを基に、接点を持つべき顧客や顧客のニーズを見極めることが可能です。これらの情報を基にコミュニケーションを最適化できるため、顧客満足度やLTV(Life Time Value:顧客生涯価値)の向上によるリピーターの増加も期待できます。

CRMについては、下記の記事で詳しく説明しています。

マーケティング入門CRMとは?基本知識やメリット、便利なツール、成功事例を紹介

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・SFA(Sales Force Automation)
SFAは、一般的に営業支援システムと呼ばれるツールです。SFAを導入することで、各営業の提案内容や進捗状況などがリアルタイムで可視化され、受注率を低下させているボトルネックや、失注した原因を見極めやすくなります。SFAでトップセールスの事例を共有し、成功する法則を見つけ出すことで、属人化しがちな営業手法の標準化が可能です。
また、SFAはモバイルデバイスでも簡単に操作できるため、外出先からでも業務報告や情報共有が可能になり、PCでExcelに記入する場合とくらべて、営業が効率化します。管理者は、どこにいてもメンバー全員の状況を把握することができ、適切な指示を出すことができるのです。

SFAについては、下記の記事で詳しく説明しています。

マーケティング入門SFAとは?基本知識やCRM・MAとの違い、導入のメリット、成功事例を紹介

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・CDP(Customer Data Platform)
CDPは主に1st Party Dataを扱い、実在する顧客一人ひとりに紐づく属性データや行動データを収集、蓄積、統合し、プロファイルとして管理するためのプラットフォームです。
プロファイルから抽出したデータをさまざまなツールと連携させて、広告のターゲティングや顧客一人ひとりに合わせたコミュニケーションなどに用いることができます。

・DMP(Data Management Platform)
人単位の情報管理に特化したCDPに対して、収集したデータを利用しやすいようにセグメンテーションするためのプラットフォームがDMPです。CDPが1st Party Dataを中心に様々なデータを扱うものを指し、DMPは3rd party dataを中心にデータを扱うものを指すことが多いです。そのため、DMPはCDPの補完や強化を目的として利用することもあります。

・企業データベース
企業データベースは、社名や代表者名、売上高、従業員数、財務状況など、企業に関する情報をまとめたデータベースです。獲得したリードの情報に企業DBが保持するデータを付加することで、よりデータを充実させることができます。
企業の情報収集や営業リストの作成にあたって、受注確度の高い企業のピックアップに利用されます。客観的な情報を基に、自社にとって価値のある企業を選別し、アプローチの優先順位や効果的なアプローチ手法を決定するABM(Account Based Marketing)の実施にも欠かせません。

ABMについては、下記のページから無料でダウンロードできるeBookで詳しく説明しています。

ABMを成功させるための戦略設計手順書

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・名刺管理ツール
名刺管理ツールは、オフラインで交換した名刺をデジタル化して、簡単かつ効率的に管理できるツールです。紙での管理に比べて検索性に優れ、共有しやすいこともメリットです。
最近では、名刺を交換した相手が異動や昇進した場合に名刺情報も更新されるツールや、ツール上でメッセージのやりとりができる機能なども登場しています。

チャネル系ツール

チャネル系のツールは、顧客とコミュニケーションをとるために利用されるツールです。顧客のニーズに合ったツールを利用することで、より良いコミュニケーションをとることができるでしょう。

・デジタル広告プラットフォーム
デジタル広告は、インターネット上のプラットフォームに表示される広告です。デジタル広告は、表示された回数やコンバージョン率などを正確に測定することができます。また、特定のセグメントだけに広告を表示するといったように、顧客データを利用した施策も可能です。

・SMS
SMSは、特別なアプリを利用せず、携帯電話の番号を使ってメッセージをやりとりできるサ―ビスです。MNP(Mobile Number Portability)によって、携帯電話会社が変わっても同じ番号を利用できるようになったこともあり、メッセージの到達率は高い傾向があります。

・LINE
LINEは、世代や性別を超え、幅広い層が利用しています。企業や店舗のLINEアカウントを作成し、独自の発信で「友だち」を増やすことがリードの増加につながります。タイムラインへの投稿をはじめ、商品情報やクーポンの配信などによって、一人ひとりの購買意欲を高めていくことができるでしょう。

・チャットボット
チャットボットは、サイト訪問者や問い合わせに自動で応対してくれるAIコミュニケーションツールです。24時間フル稼働で対応でき、対人より気軽に問い合わせができるため、顧客の行動パターンやニーズなどの情報が収集しやすいというメリットがあります。

・ウェビナーツール
ウェビナーツールは、セミナーや説明会などをオンラインで開催するときに利用するツールです。参加者は、自社および自社の商品やサービスに一定の興味を持っていることが多いため、その後のコミュニケーションによっては受注につながる可能性が高くなります。

・DM(ダイレクトメール)
紙のDMは、インターネット普及前はもちろん、現在でも頻繁に利用されているチャネルです。郵送コストはかかるものの、一度は手に取ってもらえる可能性が高いため、顧客やオファー次第ではデジタル系のチャネルより効果的な場合もあります。

業務効率化系ツール

業務効率化系ツールには、データの抽出や加工を行うBI(Business Intelligence)や、Slackなどのコミュニケーションツールがあります。業務効率化系ツールの導入により、業務の属人化を防いだり、業務時間を短縮したりすることが可能です。

・BIツール
BIは、企業に蓄積されたデータを収集や抽出、加工を行い、経営上の意思決定などに役立てるためのツールです。膨大なデータを精査し、判断や意思決定の質を高めます。

・コミュニケーションツール
SlackやChatworkなどのコミュニケーションツールでは、業務連絡やデータのやりとりをチャット形式で行うことができます。
過去ログからコミュニケーションのプロセスを追いやすく、検索性にも優れていることから、メールに代わるチームコミュニケーションツールとして多くの企業で導入されています。

MAと各種ツールとの連携で得られるメリット

ここまでご紹介したデータベース系、チャネル系、業務効率化系のツールをすでに利用している場合、MAを導入することで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。ツールのグループごとに解説します。

データベース系ツールとの連携メリット

MAとデータベース系ツールの連携には、下記のようなメリットがあります。

  • 顧客データを分析し、アプローチする優先順位をより明確にできる
  • 顧客データを分析し、カスタマイゼーションやコミュニケーションに利用できる
  • 企業にとって価値のある顧客を効率的に見つけられる
  • カスタマージャーニーを把握し、より効率的なマーケティングプロセスを考案できる
  • オンライン施策の貢献度をオフラインの売上に紐づけて測定できる

データベース系ツールに蓄積したデータをMAで分析することで、マーケティングの効率化が可能です。

チャネル系ツールとの連携メリット

MAとチャネル系ツールの連携には、下記のようなメリットがあります。

  • メールと他チャネルを組み合わせたマルチチャネルのシナリオ設計ができる
  • チャネル上での行動履歴を捕捉し、クロスブラウザでユーザーをトラッキングできる

「メールに反応がない場合は、より到達率の高いSMSでアプローチする」といったように、チャネルを横断したマーケティングが可能です。

また、デジタル広告のプラットフォームと連携できるMAもあります。これにより、Googleと連携してセグメントに合わせた広告を出したり、Facebookと連携してFacebook広告から資料請求を受け付ける際に、Facebookに登録しているデータを利用したりすることができます。

業務効率化系ツールとの連携メリット

MAと業務効率化系ツールの連携には、下記のようなメリットがあります。

  • マーケティングのPDCAを加速させることができる
  • 顧客情報をよりスムーズに共有できる

BIで把握した改善点を基にMAに施策を実装し、さらにその結果をBIで分析するといったように、人の手では時間がかかる作業を効率化し、マーケティングの精度を向上させます。

Adobe Marketo Engageと各種ツールとの連携事例

アドビ株式会社が提供するMAのAdobe Marketo Engageは、さまざまなツールと容易に連携でき、各種ツールの効果を最大限に高めることができます。最後に、MAと各種ツールの連携に関する3つの事例をご紹介しましょう。

ヤプリ:Salesforceとの連携でリード精査が確実かつスピーディーに

スマートフォン用アプリの開発から運用、分析まで、アプリに関するすべてのサービスを企業向けにワンストップで提供する株式会社ヤプリ。プログラムの知識がなくても簡単にアプリを開発できる点が評価され、多くの企業が導入し、順調に事業規模を拡大してきました。
同時に、課題として浮上したのが顧客開拓です。同社では、オンラインやオフラインで獲得したリードにインサイドセールスが電話やメールで営業を行う手法で顧客を開拓してきましたが、ナーチャリングの途中で離脱したリードはそのままになっていたため、マーケティング部門は常に新規のリードを供給し続けなければなりませんでした。

そこで、社内に放置されてきた大量のリード(ハウスリード)の再育成に着目。また、顧客管理に利用していたSalesforceとの連携ができておらず、リードの精査に時間がかかっていたMAをAdobe Marketo Engageに切り替えて、受注までのプロセスを改善することにしました。

Adobe Marketo Engageの導入後は、半年足らずでハウスリードをナーチャリングして、商談まで行えるプロセスを構築。リードをAdobe Marketo Engageに登録すると、企業情報データベースのFORCASとの連携で業種と企業規模を判定し、条件を満たす場合に有効リードのフラグを立てる仕組みを作りました。この仕組みにより、これまで手作業で行っていた受注確度の高い企業へのフラグ設定の自動化にも成功しました。

今後は、セールス側でのナーチャリングも強化し、過去の失注顧客への再アプローチなどにも取り組んでいく予定です。

ヤプリの事例については、下記の記事で詳しく説明しています。

導入事例: ヤプリインサイドセールスとともに挑む、放置されていたリードの再育成

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Wovn Technologies:Zoomとの連携でウェビナーにかかる工数を削減

企業のwebサイトやアプリを多言語化するソリューションの「WOVN.io」や「WOVN.app」を開発および運営するWovn Technologies株式会社。

元々、同社では別のMAを導入していましたが、リード獲得は展示会などオフラインの場にほぼ限定され、MAは獲得したリードへのメール配信ツールのような位置づけだったといいます。また、当時導入していたMAは、ファネル構築の定義に制限があったり、ブランディングのルールに沿ったLPを作成するにはコーディングが必要だったりと、機能性や拡張性にも課題がありました。

こうした点を改善するため、マーケティングプロセスのステージを自社で定義でき、施策ごとに効果測定ができるAdobe Marketo Engageへの切り替えを決定。まずは、営業がランダムに入力していたSalesforceのデータを整備して集約し、Salesforceとの連携を実施しました。
さらに、ウェビナーツールとして利用しているZoomとの連携により、インサイドセールスにSalesforce上でToDoを発行する仕組みを作って、イベントに関わる工数を削減。Slackとの連携により、インサイドセールスのリアルタイムフォローが可能に。さらには、企業データベースであるFORCASとの連携で、新規リードのデータを整理し、同一人物のデータを統合する名寄せも行えるようになりました。

その結果、月に6、7回ほど開催している自社ウェビナーにおいて、告知コンテンツの作成からSalesforceとの連携、サンキューメールの送信までにかかる時間を約3分の1まで短縮することに成功。外部イベントで獲得した大量のリードリストのインポート作業にかかる時間も、従来の約2分の1となったほか、Salesforce上で作成されるリードのアサインも全自動化され、飛躍的な効率化を実現しました。

Wovn Technologiesの事例については、下記の記事で詳しく説明しています。

導入事例: Wovn TechnologiesスピーディーにMarketo Engageへのリプレースを完了し成果を上げる

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レバレジーズ:複数ツールとの連携でアイデアを形に

2005年にシステムインテグレータとして設立後、ITやweb、医療、人材紹介、人材派遣、人材メディアなど、さまざまな事業を展開しているレバレジーズ株式会社。
今回、Adobe Marketo Engageを導入したのは、既卒や第二新卒など若年層向け就職支援サイトの「ハタラクティブ」と、新卒向け就活サポートサービスの「キャリアチケット」において、webでコンバージョンした顧客からレバレジーズの担当者と面談の予約を取り、実際に来社に至るまでの歩留まりを改善するCRMチームです。
導入の背景には、下記の2つの課題がありました。

・メールマーケティングの効率化
当時のメール配信ツールでは、毎回SQLで作成したデータベースから抽出したCSVデータを使用。CSVデータをメール配信ツールにインポートし、配信先リストを作成しなければなりませんでした。そこからさらに、コンテンツを設定してテスト配信をしていると、1週間のほとんどの作業時間がメールの配信作業だけに取られてしまいます。
メールマーケティングを自動化し、ほかの施策に取り組む時間を作る必要がありました。

・歩留まりの改善
ハタラクティブの登録者数は増加していましたが、面談に進まない歩留まりが課題となっていました。
Adobe Marketo Engage導入後は、CDPを中心に、さまざまなツールと連携。BIのほか、SMS配信ツール、チャットボット構築プラットフォームなどを連携して利用しました。

例えば、ハタラクティブに登録後、面談予約を取らない人には来社促進メールを送ります。面談予約後はSMSやLINEなど、複数のチャネルでリマインドを出し分けて、面談のキャンセルを阻止する施策も行いました。
その結果、面談の予約獲得率を1.25倍まで押し上げ、歩留まりの改善に成功。課題であったメール配信にかかる工数も、約5分の1となりました。
メール配信の最適化と自動化によって、ほかの施策にかけられる時間も確実に増加しています。

レバレジーズの事例については、下記の記事で詳しく説明しています。

導入事例: レバレジーズMarketo Engageと複数のツールを連携しながらアイデアを形にする

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Adobe Marketo Engageなら各種ツールと容易に連携できる

MAを単なるメール配信ツールにせず、その実力を最大限引き出すためには、各種ツールのとの連携が欠かせません。
Adobe Marketo Engageなら、手順さえ理解すれば誰でも簡単に各種ツールとの連携が可能。自社の課題と、課題解決のために何が必要かを見極め、自社にとってより良い環境を構築しましょう。

MAについては、下記のページから無料でダウンロードできるeBookで詳しく説明しています。

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