マーケティングオートメーション

なぜ金融機関にマーケティングオートメーションが必要なのか

昨今、コロナ禍やデジタル化の進展により、金融機関においても対面/非対面チャネルを統合した顧客体験の実現が求められるようになっています。店舗や営業による契約獲得に加えた「非対面での営業効率を高めDXを推進するテクノロジー活用」をテーマに、国内でも銀行や証券企業などで導入が進むマーケティングオートメーションの必要性と活用のメリットについて、アドビ株式会社アカウントエグゼクティブ 東 勇太よりご紹介します。

目次

急激に加速する顧客のデジタルシフト

まずは、金融機関を取り巻く現状をお伝えするために、いくつかの調査結果をご紹介したいと思います。

グローバルの金融機関を対象に行った2020年アドビ デジタル動向調査によると、「複数のチャネルをまたいだカスタマージャーニーの最適化」に課題を感じていると答えた企業が81%に上ることがわかりました。つまり、「オンラインとオフラインの接点を統合して、一貫した顧客体験を提供する」ところに課題をお持ちであると言い換えることができます。

金融業界で取り組む顧客体験中心の時代のロイヤルティ戦略

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一方、金融機関を利用する顧客は、どのように感じているのでしょうか。今でも顧客との接点は、主に店舗であるという金融機関が多くあるとお聞きしています。しかし、「2020年と比較して、実店舗を訪問することをどのように感じていますか?」という質問に対し、「より快適になった」と回答した顧客はわずか10%に過ぎず、実店舗へ訪問することをハードルに感じている顧客が数多くいることが推測されます。

現在、すでに金融サービスをオンラインで提供されている企業も増えてきています。顧客に「金融サービスをオンラインで利用する理由」を尋ねたところ、「オンラインでも満足できるサービスが受けられると知った」「店舗や開催場所に行く時間がない」という回答がともに40%近くを占めていました。これは、金融機関におけるオフラインの接点の優先度が下がっていることを示していると言えるでしょう。

顧客がデジタルに移行するということは、企業が営業活動を始める前に、顧客の意思決定は済んでいることになります。10年前であれば、検討の初期段階から営業担当者が顧客と接点を持ち、契約まで進めることが容易にできていました。しかし、現在は顧客が自らオンライン上で調査や評価を行っており、契約の意思決定の直前まで済んだ状態になってから、ようやく問い合わせが入り、営業担当者が接点を持てるようになります。

あるいは、営業担当者が接点を持てないうちに、いつの間にか他の金融機関から情報提供を受けて、自社にとって不利な状態で営業活動を始めなければならないようなことも起きています。そうなると営業活動はどんどん非効率になり、受注率も下がってしまう。つまり、「顧客がオンラインで情報収集をしている段階で、いかに適切で有用な情報を提供できるか否か」が勝負の分かれ目となっているのです。

顧客の見えない検討状況を可視化するために

ある顧客が契約に至るまでのステップを可視化してみました。効果的な営業活動を行うには、「今、顧客はどの状態にあり、何に興味を持っているのか」を把握しておく必要がありますが、以下の図にある通り、ステップ全体の60%は企業からは見えない状態(=ブラックボックス)になっているケースが多々あります。

効果的な提案のためには顧客の状況情報が必要。なのに・・・

従来であれば、企業からの一方通行の情報伝達で問題ありませんでした。それでも対面で顧客と関係構築や保持ができていたからです。しかし、顧客が店舗に足を運んでくれず、接点を持つことが難しくなった今、金融機関と顧客の関係のあり方も見直さざるを得ない時が来ています。顧客が自身で情報を集める中で、中長期にわたって適切で有用な情報を届けながら、企業はデータによって顧客の状態を把握しなければなりません。それを実現するのがMA(マーケティングオートメーション)の「Adobe Marketo Engage」です。

Adobe Marketo Engageでは、まずは顧客ステージを定義して、次のステージへ遷移したと認める条件を設定していきます。(これを「購買プロセス」と呼びます。)

顧客が収益になるまでの購買プロセスの定義

顧客ステージはマーケティング領域から営業領域までを網羅しており、一般的な例に当てはめると「認知拡大→獲得→育成→クオリフィケーション(適格性評価)→案件→商談→顧客」と進んでいきます。そして、それぞれのステージ間を顧客が遷移したと認める条件として、遷移条件を設定します。これは「顧客がwebサイトを訪問してCookieを取得できたら」「個人情報とオンラインの行動履歴がデータとして紐づいたら」など、マーケティングオートメーションなどから取得できるデータを使って、自動的に判断できるようにしておきます。そうすることで、各顧客がどのステージにいるのかを可視化していくのです。

こうして購買プロセスを定義してデータが蓄積されてきたら、それぞれのステージに対して行っている活動や施策を、一つひとつ見直していきます。購買プロセスを俯瞰して見ることで、どこを改善すれば収益化につながるかを把握しながら、注力すべきポイントを明らかにしていけるのです。

なぜAdobe Marketo Engageが選ばれるのか?

Adobe Marketo Engageは2006年にリリースして以来、全世界5,000社ものお客様にご利用いただいています。その理由は、「顧客体験を通じてレベニュープロセスを加速できるから」です。

レベニュープロセスでは、受注がゴールではありません。Adobe Marketo Engageのコンセプトは"エンゲージメント"です。顧客になってからも追加契約や継続利用などを促し、ロイヤルカスタマー化を支援するのはもちろんのこと、たとえ途中で失注した場合でも、いずれ顧客になるかもしれない大切な見込み顧客として、 "ナーチャリング(育成)"による長期的な関係構築も支援します。

では、Adobe Marketo Engageを使えば、何がオートメーション化されるのでしょうか。

たとえば、過去にwebサイトから資料請求をした人が

  • ローンに関するページを閲覧したタイミングを検知したから、金利についての情報を送ろう
  • メールに記載したURLをクリックしてくれたから、次はより詳しい資料のダウンロードを案内するメールを送ろう
  • 資料をダウンロードしてくれたタイミングで、すぐに営業電話をかけてみよう
  • 電話をした後に、何度もwebサイトにアクセスしているみたいだ。だいぶ興味関心が高まっているようだから、商談の設定依頼をしてみよう

これらはすべて、Adobe Marketo Engageで自動化できるところです。

購買プロセス推進の自動化

このように、新規の見込み顧客を獲得する「リードジェネレーション」から、見込み顧客を育成する「リードナーチャリング」、営業担当者へのタイムリーな情報提供、未商談や失注案件を自動的にフォローするリサイクル、さらにはLTV向上のためのアフターフォローまで、包括的に顧客の状態を把握しながら、エンゲージメントの向上を図ることができます。

Adobe Marketo Engageの力を最大限に引き出し、顧客に適切なタイミングで適切なコンテンツを届けるには、顧客情報に関するデータの整理が不可欠です。Adobe Marketo Engageで取得できるオンラインの活動データと、基幹システムやCRMに格納されている顧客属性やオフラインの活動データを紐づけることで、データを有効活用できるようになります。

顧客情報の活用

また、Adobe Marketo EngageはCRM以外のシステムデータとも容易に連携することが可能です。ローカルでデータをお持ちであったり、システム同士で直接連携できなかったりする場合でも、アドビ認定のサービスパートナーがご支援することもできます。Adobe Marketo Engageはすでに日本国内で多数の金融機関にご利用いただいておりますので、ぜひ一度ご相談ください。

Adobe Marketo Engageアプリケーション概要

現代の複雑なバイヤージャーニーをシンプルにする、Adobe Marketo Engageの機能とメリットをご紹介しています。

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