現場で活躍するマーケターに、マーケティングにかける思い、マーケターのあるべき姿について伺う連載企画「Tomorrows Marketer」。今回は、若き24歳のマーケター、株式会社ユーザベースの上野瑠衣氏にご登場いただきます。

同社は、企業・業界情報プラットフォーム「SPEEDA(スピーダ)」、ソーシャル経済メディア「NewsPicks(ニューズピックス)」を提供。さらに2016年12月にはジャパンベンチャーリサーチがグループ会社となり、entrepediaを提供開始。2017年5月には、グループ会社の株式会社FORCASからアカウントベースドマーケティング(ABM)の実践をサポートするクラウドサービス「FORCAS(フォーカス)」を新たにリリース。"経済"を切り口に、新たな価値を提供するサービスで注目を集める成長企業です。

17年4月には、Marketoを導入。自社サービス「FORCAS」と連携したABMの実践により、「SPEEDA」の契約ID数を大幅に伸ばすなど、高い成果を挙げています。

新卒入社でMarketo担当に抜擢。基本機能を駆使し、やれることからスタート

上野氏は、大学在学中の16年1月から同社でインターン活動を始め、その能力と仕事に賭ける熱意を買われ、Marketo導入プロジェクトの担当者として抜擢される形で新卒で入社しました。

「自由闊達な社風に魅かれたのと、上司から熱心に誘っていただいたこともありがたく、入社を決心しました」と上野氏。

マーケティングの知識はゼロの状態だったと言いますが、Marketo導入前に、インターンとしてインサイドセールスの仕事に取り組む中で、「どういうツールを使って、アプローチしているのか。何が課題となっているのかは、ある程度、共有、把握していました」と振り返る上野氏。

また、元々、ITツールやメカ系に強く、Marketoについても、「コンサルタントの方にみっちり機能を教えていただき、基本操作もシンプルなものが多く、比較的スムーズに慣れることができました。操作性も比較的シンプルで、まずはできることから始めようと、基本機能を使ったメール施策からスタートしたのもよかったと思います」(上野氏)

新たなアイデアを生み出す習慣づけとして、Slackなどのツールも活用

とはいえ、社会人としても、マーケターとしても、Marketo運営者としても"若葉マーク"。不安や、くじけそうになることはなかったのでしょうか。

「弊社は新卒採用を本格的に開始したばかりで、社内は前職でさまざまなキャリアを積んできたメンバーばかり。その中ですべてにおいて"未経験"という立場は心細いこともありました」と明かす上野氏。

入社当初は、自分の働きに納得がいかず、お風呂の中で悔し涙を流すこともあったと言いますが、「最初のハードルを乗り越えられたのは、社内外で支えてくれた人たちの存在が大きかったですね」と上野氏。

社内の先輩、上司だけでなく、「マルケトのユーザーコミュニティで出会う他社のマーケターの方々も、私にとって大切な仕事の先輩となりました。些細な疑問にも親身に応えてくださり、勉強会にも熱心に誘ってくださる。マルケトのコンサルタントの方にも、メッセンジャーで質問するとすぐにアドバイスいただけます。身近に相談できる方がいるのは本当にありがたいことでした」(上野氏)

さらに、マーケターはアイデアを出し、それを実行に移し、検証していく作業が肝要となりますが、「未経験の立場で新しいアイデアを出そうと思っても限界がある。ユーザー会などで聞いた、他社のマーケターが実践してうまくいった施策をとにかく試してみるようにしました」と上野氏。

さらにアイデアを生み出すためのトレーニングとして、1日の最初に、今日やるべきことをリスト化し、順に上から実行するようにしたところ、「自ずと"これもやってみたらどうだろう?"とアイデアが出てくるようになりました。思いついたアイデアはSlackに自分専用のチャネルを使ってメモするなど、ツールを使った習慣化も意識しています」と語ります。

インプットを重ねていく中で、人と関わる上での"共通言語"が増える喜び

もう一つ、上野氏が挙げた課題が「コミュニケーション」についてです。

マーケティングの知識やノウハウが身についてきた段階で、自分とは異なる立場の相手に、施策などを実施する意味をわかりやすく伝えるハードルにぶつかったと言います。

「マーケターは、社内でも営業、エンジニア、リサーチャーなど、さまざまなポジションの方と接する機会が多い仕事です。そこで、いかに意思疎通し、円滑に仕事を進めていくか。『自分にとって当たり前のことが、誰にとっても当たり前でない』ということを肝に銘じ、謙虚な姿勢を忘れないようにしています」(上野氏)

さらに「PDCAをいかに高速で回していくか」「情報をいかに自分で取りに行くか」「顧客視点を常に意識し、いかにアクションを起こすか」など、日々、課題感を抱えつつ、さらなる高みをめざし、仕事に邁進する上野氏。

元々はより多くの人と出会い、世界を広げたいという思いから営業志望だったと言いますが、今は「ファーストキャリアとしてマーケティングを選べたことは、本当に幸せだったと思います」と語ります。

「マーケティング業務においては、センスに加え、インプットが非常に大事です。専門知識はもちろん、業界の動き、テクノロジー、言葉の言い回しに至るまで、さまざまな情報を吸収し、人と関わる上での"共通言語"が少しずつ増えてきました。同時に視野も広がってきたように感じられるのは、大きなやりがいにつながっています」と上野氏。

さらにマーケティングの施策によって、数値目標を達成することも大事なものの、「しっかりといいサービスを提供する」という本質的なことを忘れずに仕事に取り組みたいと語る上野氏。

同世代のマーケターに向け、最後にメッセージを聞いたところ、「キャリアでは、多くのすばらしいマーケターの先達の足元には及びませんが、デジタルネイティブゆえの肌感覚や向上心では、若手マーケターにも強みはあるのではないでしょうか。謙虚さは忘れず、かつ鼻息荒くマーケティング業界を盛り上げて行きたいと思っていますので(笑)、ぜひ一緒にがんばりましょう!」と笑顔で語る上野氏。

まさに"Tomorrows Marketer(次世代マーケター)"として、20代の若きマーケターが、これからのマーケティング業界をどう変え、未来を描いてくれるのか。今後に期待大です。

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