B2Bマーケターはアカウントベースドマーケティング(ABM)の潜在力を急速に理解し始めています。実際、Alterraの調査では、97%のマーケターがABMで他のどのマーケティング施策よりも高いROIが得られたと回答しています。それでも証拠として十分でなければ、どれだけ多くのマーケティングテクノロジー企業が、ABMの需要の増大に対応するため、現在の製品ラインナップの一新や、新製品の開発を行っているか考えてみてください。

ところで、ABMはどのように進めればよいのでしょうか?自社事業戦略を反復可能で拡張性のあるものにするための最適なテクノロジーを選択するにはどうすればよいでしょうか?以下で見ていきましょう。

ABM入門:基本の確認

ABMは根本的には、マーケティングと営業との連携を図りつつ重要な顧客にターゲットを絞り、企業の最終収益に対するマーケティング活動の効果を高める戦略です。

従来、B2Bマーケターは、多くの見込み客を惹きつけるため、幅広い見込み客を対象としたマーケティングキャンペーンを作成していました。一方、ABMではこの手法を反転させ、より多くの利益を常に自社にもたらしてくれる特定の対象顧客群に対し、マーケティング活動を重点的に行います。

しかし、重要なことは、価値の高い顧客全体をターゲティングすることだけではなく、各対象企業の重要な意思決定者を特定し、独自のニーズや属性に合わせてパーソナライズしたキャンペーンを各チャネルで展開することです。多くの場合、これは口で言うほど簡単なことではありません。そのようなレベルでコミュニケーション戦略を計画して管理するには、営業とマーケティングが連携して、戦術の共有や顧客の特定から、ターゲティングやアウトリーチ、継続的なフィードバックまで、足並みを揃えて行うことが欠かせません。

連携を成功させるには、重点顧客のリストを一元的に管理でき、顧客企業内の対象リード個人に対してシームレスなマルチチャネルキャンペーンを効率的かつ効果的で大規模に実施できて、さらにマーケティングと営業に役立つリアルタイムのインサイトが得られるABMソリューションが必要です。

ABMが貴社に合う戦略ならば、成功のための準備と、戦略をサポートするソリューションの選択は極めて重要です。

ABMソリューションは、戦略をサポートして成功を継続・拡大できるよう、顧客のターゲティング、マルチチャネルでのエンゲージメント、アナリティクスの3つの必須機能を備えている必要があります。これらの機能と各機能の要素をさらに詳しく見てみましょう。

1. 重点顧客のターゲティングと管理

最初に探すべきABMソリューションの機能は、重点顧客を1つの場所で管理できる包括的な管理機能です。

営業チームと協力して自社戦略の対象顧客を特定する際は、以下のようなさまざまな判定基準を使用するとよいでしょう。

  • 高い利益:高収益を上げる企業(Fortune 500に入る企業など)
  • 製品の適合性:自社ソリューションと一致するビジネスニーズを持つ企業
  • クイックウィン:購入決定プロセスが短い企業(特定の規模や構造の企業など)
  • 戦略的重要性:自社の戦略に合致する企業(社会的信頼を得るために業界の有名企業を獲得するなど)
  • 競合:競合他社の見込み客や顧客
  • 地域:特定地域の企業を狙い営業をサポート

営業チームと協力して顧客関係管理(CRM)の履歴を確認し、高収益企業とクイックウィンが得られる企業を探してください。どの基準を使用する場合も、利用しているソリューションで、求めている重点顧客の「理想的なプロファイル」に適合する、データベース内の既存の有望見込み客をすばやく特定できる必要があります。

これらの顧客を業界、企業の規模、地域などの要素に基づいてセグメント化してリストを作成したうえで、企業データ、累積的な行動データ、さらにはプレディクティブ機能などの要素を基に、顧客をスコアリングする必要があります。CRMからリストをインポートして特定のオーディエンスとして定義し、いつでも変更できるか確認してください。

適切なABMソリューションとは、こうした戦略的活動をすべて1つのプラットフォームで行うことができ、しかも幅広い顧客を対象にする従来のマーケティング活動で使用するデータにもアクセスできるようなものです。さらに、さまざまな要素(業界、収益、商談、現在のライフサイクルバリューなど)に基づいた顧客セグメンテーションを備えたソリューションを検討することをお勧めします。アカウントスコアリング機能を標準搭載しているソリューションを選べば、マーケティングチームと営業チームで顧客に優先順位を付けることができ、また既存のリードスコアやその他の要素(業界、企業の規模、現在の商談などの履歴データ)を活用できるでしょう。

2. 各チャネルでのエンゲージメントのパーソナライズ

もう1つの重要なABM機能は、カスタマージャーニー全体を通じて複数のタッチポイントで価値の高い顧客の適切な担当者と関係を構築する機能です。これを利用することで、どのチャネル(広告、メール、Webサイトなど)やデバイス(デスクトップPC、モバイル端末など)でも、的確なメッセージを使用して重点顧客企業の重要な意思決定者と対話することができます。

しかし、平均で5.4人がB2Bの購入契約書に署名しているという事実(CEBの調査による)を考慮すると、購入の意思決定に関わるステークホルダーは、さまざまな役職、チーム、地域の人物である可能性があります。各意思決定者は、独自のニーズを持っており、さまざまなメッセージとコンテンツが必要です。選ぶべきABMソリューションは、各意思決定者に最も適切なコンテンツを提供して、購入へと誘導できるソリューションです。

マーケティングプラットフォームの一部としてABM機能を標準搭載しているマルチチャネル対応のソリューションを探して導入しましょう。そうすれば、対象顧客が利用する各チャネルで、顧客にパーソナライズした一貫性のあるキャンペーンを提供できます。加えて、選択するソリューションは、エンゲージメントレベルが最も高く、価値の高い見込み客を割り出すために、各意思決定者のエンゲージメントのレベルをトラッキングでき、そのデータを営業と共有できるものである必要があります。

マーケティングプラットフォームに搭載されているABMソリューションなら、ABMの対象顧客のトラッキングと管理ができるだけでなく、顧客情報に基づき、複数のチャネル間で連携を取りつつリアルタイムでエンゲージメントとターゲティングを実施することができます。対象顧客の行動を把握し理解することで、高度にパーソナライズしたメッセージを最高のタイミングで送信することが可能です。また、マーケティングプラットフォームやマーケティングオートメーションに標準搭載されているABMソリューションでは、広告ターゲティング、Webパーソナライゼーション、メール、イベントなど、スタンドアロン型のABMソリューションにはない補完的な機能も利用できます。

3. 対象顧客の成果の分析

ABM戦略を導入したら、成果と収益への影響のトラッキングを開始します。マーケティングチームと営業チームに測定可能な成果を提供する手段がなければ、ABM活動はすぐに不十分なものとなるでしょう。

それぞれの対象顧客や顧客グループの進捗とABMプログラムの効果を把握できるよう、ABMソリューションで、実用的なKPIをリアルタイムに得られるか確認してください。各顧客に対する過去と現在のマーケティング活動や、各顧客の状態を表すスコアを容易に表示できる必要があります。また、購入後期ステージ用のコンテンツのダウンロードや顧客企業のステークホルダーによるデモの依頼など、マーケティングと営業が知るべき、重要なイベントや意味のあるイベントの発生をトラッキングできるようにしてください。

マーケティングチームと営業チームは、どちらもパーソナライズしたコンテンツへの顧客のエンゲージメントのレベルと、最も効果の高いコンテンツを完全に把握する必要があります。包括的なABMソリューションでは、顧客のランキングなどの全体的なレベルから個々の顧客のレベルにわたるまでの分析が利用できるので、フィードバックのサイクルを維持できます。

マーケティングと営業の連携はABM戦略の成功の基本的要素です。完全なABMソリューションを利用することで、この2つのチーム間の連携が可能になります。連携のあり方としては、たとえば売上に重点を置いたダッシュボードやビューを使い、マーケティングチームと営業チームが連携しやすくして、特定リストの価値の高い顧客や優先すべき意思決定者を割り出したり、一定のエンゲージメント行動に基づいてホットなリードを見極めたりすることが考えられます。

完全なABMソリューションを選ぶ

理想を言えば、ABMソリューションを備えている高度なマーケティングオートメーションを利用するのがベストです。そうすることで、幅広い顧客を対象にするこれまでのマーケティング活動も含むマーケティング戦略全体に、ABM活動を容易に組み込むことが可能です。マーケティングプラットフォームに搭載されている完全なABMソリューションなら、既存のリードスコアリングアクティビティ、アナリティクス、ダッシュボード、キャンペーンなどを活用できます。

これら3つの必須機能に対応したプラットフォームを確保したら、ABM活動を強化して拡大するために、ターゲティング広告、プレディクティブリードスコアリング、データの強化、社内ワークフロー管理など、補完的ソリューションの追加を検討してもよいでしょう。

Marketo ABMは、マーケティングプラットフォームおよびマーケティングオートメーションの一部として標準で搭載されている初のABMソリューションです。マーケティングオートメーションは、エンゲージメントを重視した最高のリード管理ソリューションとして、定着しています。Marketo ABMなら、エンゲージメント向上に優れた効果を発揮するプラットフォームに加えて、標準搭載のABM機能(3つの必須機能を含む)を活用して、営業チームと連携を図り、売上を伸ばすことができます。

適切なABMソリューションの詳しい選び方については、当社のeBook「アカウントベースドマーケティング(ABM)ソリューションに欠かせない3つの要素」をダウンロードしてください。重要顧客をターゲティングして管理し、各チャネルで関係を築き、施策の効果を測定できる適切なソリューションの見つけ方が分かります。