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Tomorrow's Marketerに求められるチームとは

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Marketing Nation Summit Keynote 後編

日本で初開催となった「THE MARKETING NATION SUMMIT 2016」Keynote前編では、 CEOのPhil Fernandez、そして2名のゲストスピーカーのお話をご紹介しました。"Tomorrow's Marketer"には、組織体制から細かなコミュニケーションまでを顧客視点で考えること、そして部門を越えての連携やデジタル技術の活用も必須であることが強調されました。

後編では、Marketoのソリューションとアメリカにおける最新事例、マーケティングの組織と人材についてご紹介します。また、さらに2名のゲストスピーカーを招いて、国内での取り組みを語ってもらいました。

「常に顧客の視点で考える」を実現する4つのソリューション

Marketing Group VPのChandar Pattabhiramは、「どんなテクニックやチームが"Tomorrow's Marketer"に求められるかを話したい」と切り出しました。Philが主張したとおり、大事なのは「常に顧客の視点で考える」こと。そのためには、マーケティング手法の転換が必要です。一方的な情報発信ではなく、対話型のコミュニケーションによって顧客とエンゲージメント(結びつき)を築くことが重要になります。人間関係は、相手に対する信頼関係や親近感がなければ構築できませんよね。「マーケティングも同じです。BtoBでもBtoCでもなく、大事なのはBtoH(Business to Human)、つまり人が相手であるという考え方です。今日では、この人間関係の構築は、テクノロジーの力で大規模かつ長期的に実現できるようになりました」(Chandar)。

人間関係を構築するというゴールは同じでも、業種や顧客のタイプによって、課題解決の方法は異なるし、使うべきソリューションも変わってきます。マルケトはそのために「リード管理」「カスタマーベースマーケーティング」「コンシューマーマーケティング」「モバイルマーケティング」という4つのソリューションを用意しています。この4つについて、もう少し詳しく見ていきましょう。

リード管理

リード管理を用いることで、「認知」→「エンゲージメント」→「購買」という顧客獲得のサイクルの中で、潜在顧客(リード)をとらえて認知とエンゲージメントを促進し、購入のシグナルが見え始めた段階で営業担当に渡すことができます。これにより、営業マンは質が高いリードのみに効率的にセールスをかけられます。「このMarketoリード管理ソリューションをグローバル規模で導入しているのがパナソニック社です。同社では、これによって商談数は2.6倍に増え、リードの金額規模が2億ドルに達したという事実があります」(Chander)。

カスタマーベースマーケティング

企業によっては、新規より既存顧客からの売上の方が大きい場合もあります。そうした場合に有効なのがこのソリューションです。これは、リテンション(顧客の維持)やアドボカシー(支持獲得)に焦点を当て、既存顧客を分析・評価し、その結果に応じたエンゲージメントプログラムを実行するもの。例えば、コンピューターセキュリティ企業のカスペルスキー社では、Marketoのカスタマーベースマーケティングソリューションを導入したことで、既存顧客の解約率が8%低下させ、契約更新時の平均単価を11%向上させることに成功しました。

コンシューマーマーケティング

BtoC企業では、マーケターが消費者に直接働きかけなければなリません。その場合に役立つのがこのコンシューマーマーケティングソリューションです。実例としては、バスケットボールチームのポートランド・トレイルブレイザーズがあります。彼らは、Marketoのツールを使ってファンの一人ひとりを理解することに努めました。彼らがどの選手のファンであるか、またFacebookのユーザーであれば誕生日や好きなものといった情報を集め、それを基にアプローチしていったのです。その結果、チケットの売り上げが30%増加し、シーズンチケットの更新率も90%にまで向上しました。

モバイルマーケティング

モバイルというのはチャネルではなく、インタラクティブなメディアです」とChanderは言います。今や、人々のモバイルの接触時間の86%がアプリで費やされているというデータがあります。当然ながら、お客様がモバイルをどのように利用しているのかを知ることが重要です。モバイルアプリを使えばお客様の声を聞くことができるし、適切な通知やコンテンツをプッシュ送信することができます。また、アプリ内のメッセージング機能を使って、直接メッセージを届けることも可能です。

「4つのソリューションを統合して『常に顧客目線で考える』マーケティングを実現します。これらは、モバイル、ウェブ、ソーシャル、印刷物といったチャネルにかかわらず、お客様とOne to Oneの関係構築を実現するソリューションと言えます」(Chander)。

Marketoと日本郵便、デジタル×アナログの最適解を探る

デジタルマーケティングを推進する上で、ひとつ課題があります。それは、例えばDM(ダイレクトメッセージ)のようなオフラインのマーケティング手法と、新しいデジタルの手法をどうやってつなぐのかという問題です。この課題に関する洞察を、日本郵便株式会社 郵便・物流商品サービス企画部 担当部長の鈴木 睦夫氏にお話いただきました。

デジタル技術が進歩する中で、データドリブンによるマーケティングが可能になり、すべてのチャネルのデータが統合されるようになりました。鈴木氏はその一方で、「顧客とのコミュニケーションがすべてデジタルで完結していいのだろうか」という疑問があったと言います。ずっと、デジタルマーケティングに携わってきた鈴木氏が日本郵便に入って驚いたのは、DMというツールの威力でした。同氏によれば、DMの開封率は前世代平均で81%、そこからユーザーに何らかの行動を起こさせる行動喚起率は24%もあるそうです。

そこで鈴木氏は、これからは「デジタルとアナログの組み合わせが成功のカギになる」と考えました。ただし、アナログ手法で集めた知見と、デジタルで集めた知見が分断されているという問題があるため、マルケトと協働で「デジタルとアナログの最適解を探る」プロジェクトを開始し、実証実験を進めています。

データからベストなコンテンツを導き出すWunderman

Chandarが最後に取り上げたのは、コンテンツに関する課題です。コンテンツは、すべてのマーケティングエンジンを動かすエンジンであり、お客様との長い関係性を築くベースになります。では、どのようなコンテンツがお客様とのエンゲージメントを作るのでしょうか? この点について、Wunderman社のChief Client Officer、Krishnan Menon氏に語ってもらいました。

「人間は感情を持ち、その決断も感情に大きく影響される生き物です。私たちは決断する際も近道をしたい、楽をしたいと考えます。にもかかわらず、これまでのマーケターはその感情を無視し、製品の何が新しくなったかといった点ばかりを訴求してきたのです。それではうまくいきません」(Menon氏)。

では、感情を持った人間の行動を変えるには何をすべきでしょうか? それには、人々が興味を持つパワフルなストーリーを提示することが重要です。そのために良質なコンテンツが必要なのです。「いまや消費者の4割が広告ブロッカーを使用し、人々が一度も見ないディスプレイ広告が56%もあります。こうした状況下では、広告は人の邪魔をするものではなく、興味を惹くものでなければなりません」とMenon氏は言います。

人々が何に興味を持つストーリーというのは個人的なもので、ゆえにコンテンツもそれに合わせてパーソナライズすることが必要です。同じ情報でも、教育、インスピレーション、エンターテインメント、実用、体験といった形式に受け手に合わせてコンテンツを変えるわけです。そこで重要になるのがデータです。MAツールを使って収集したデータから、彼らが何を望むのかという真実を探し出し、パーソナライズされたコンテンツを作り出すのです。

その上で、「顧客第一主義でコンテンツを作る」「顧客が時間を費やしたいと思えるコンテンツにする」「コンテンツが誰にでもアクセスしやすいものであること」の3点がポイントになるだろうとMenon氏は強調し、壇上を去りました。

"Tomorrow's Team"と、そこに必要な人材とは

再び登壇したChanderは、Tomorrow's Marketingにはそれにふさわしい"Tomorrow's Team"が必要だと述べました。では、どうやって新しいマーケティングを作ればいいのでしょうか。Chanderは「チーム構成」と「人材ミックス」を需要項目として挙げました。これまで、マーケティングチームはテレビ、印刷物、ウェブ、モバイルといったチャンネルベースの縦割り構造になっていました。こうした構造はこれからのマーケティングには役に立ちません。「認知」→「エンゲージメント」→「購入」→「成長」→「アドボカシー」という顧客のライフサイクルを中心に組織をつくるべきです。

そのような組織を作るには、これまでとは異なる人材が必要になります。Tomorrow's Marketerはゼネラリストでなければならない、とChanderは言います。具体的には、マーケティング戦略を「考える人」、ストーリーを組み立てる「感じ取る人」、そしてマーケティング施策を「実行する人」の3つの要素を兼ね備えた、「レオナルド・ダ・ヴィンチのような人」であると。

「関係を構築する」「顧客を中心に組織をつくる」「ダ・ヴィンチ的な人材を採用する」の3つができるのが、Tomorrow's MarketerであるというのがChanderの主張です。そういうマーケターこそが、お客様を中心とした変革を遂行できるだろう、という言葉で講演を締めくくりました。

Keynote前編のブログはこちらからご覧ください。

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