7月6日に行った、「THE MARKETING NATION SUMMIT 2016」から実際にマルケトのマーケティングオートメーション(MA)を導入いただいている企業のひとつである株式会社IDOM (旧 株式会社ガリバーインターナショナル)のセッションをご紹介します。登壇いただいたのは、同社のマーケティングチームのチームリーダーを務める中澤 伸也氏です。

株式会社IDOM (旧 株式会社ガリバーインターナショナル)は、クルマの買取・販売を手がける企業。テレビCMでもおなじみですね。対面販売とネット販売を組み合わせた革新的な業態を展開し、国内トップシェアを誇る同社。現在はグローバル展開にも力を入れているところで、さらなる成長を期してMarketoの導入を決断したとのこと。Marketoの利用を始めてまだ2カ月程度ということで、「ガリバーが目指す『リアルの営業現場』と『デジタルマーケティングの融合』?自社の目的に合ったMAツール選定のポイントとは?」と題して、同社がMarketoを選ぶに至った経緯について語っていただきました。

「MAツールは闇雲に導入すればいいわけではなく、会社の目的に合うものを選ばなければ、期待するような成果は得られません」と中澤氏は言います。同氏が挙げるMAツール選定のポイントは、以下の5つだそうです。順を追って、見ていきましょう。

(2)MAが何を最適化できるツールなのかを理解する

中澤氏は、MAが最適化するのは「タイミング」「媒体」「コンテンツ」の3要素だと言います。例えば中古車の販売であれば、潜在的な利用者に対して「どういうタイミングで」「どんな情報媒体を使って」「そこにどんなコンテンツを入れて」マーケティングを仕掛けていくかということになります。

(2)自社のマーケティング構造と課題を理解する

クルマという商品の場合、購入検討から実際に購入に至るまでの期間は、だいたい3カ月間だそうです。一方で、クルマの平均的な買い替えサイクルは8年。つまり、8年間のうち購入意欲が生じている3カ月の期間にピンポイントにマーケティング活動をしないと、購入につながる見込みは低いわけです。確かに、まったく買い替えを想定していない期間にいくらプッシュされても、クルマを買おうという気になる人はいませんよね。「当社の場合は、この限られたタイミングをいかに狙い撃ちするかがマーケティングの課題となります」と中澤氏は話します。

(3)最適化が本当に機能するかを確認する

同社では上記のようにマーケティングの課題を設定し、タイミング・媒体・コンテンツの最適化を図ることが必要だと考えました。「このような最適化が機能するかどうかを、実際にMAを導入する前にテストすることにしました」と中澤氏。まず、ガリバーの店舗にやってきて実車を確認、相談いただいたお客様を買い替え検討期にある(=マーケティングを仕掛けるのに最適なタイミングである)と仮定。そうであれば、来店から1カ月間程度の間はまだモチベーションが高く、新しいクルマを提案し続ければまたお店に戻ってくるかもしれないと考え、メルマガ(媒体)を使って購入を促すような情報(コンテンツ)を配信することにしたのです。実際に、このタイミングでメルマガを配信すると、通常の3倍近い開封率を確認できたことから、この最適化は機能するだろうという予測がついたと言います。

(4)自社が理想とするシナリオを書き、それに適合するツールかどうかを確認する

MAによる最適化が機能する目星がついたら、次はMA実装のためのシナリオ設計に入ります。シナリオとは、簡単に言えば「誰に」「いつ」「何を」「どのような経路で」コミュニケーションするかを決めること。その際に重要になるのが、「カスタマージャーニーマップ」の精緻化です。カスタマージャーニーとは、顧客がどのように商品やブランドとの接点を持って認知し、関心を持ち、購入や登録に至るのかというプロセスを指します。その各プロセスにおいて、顧客がどのような行動をとったか、どのような心理状態にあるのか、それに対してどのようなマーケティング施策を打つかといったことを図式(マップ)化していきます。「この作業が非常に大変で、中澤氏によれば当社の場合はシナリオ設計に4?5カ月かかりました」と当時を振り返る中澤氏。しかしMAをうまく機能させるためには、この作業はしっかりやっておく必要があると言えます。

(5)自社の戦略の方向性と、ツールの方向性が合致するかを確認する

シナリオを設計したところで、自社の戦略の方向性がMAツールの方向性とマッチしているかどうかを判断します。ガリバーの場合は、その基準として「自社運用でも使いこなせる」「MAのDMPがシンプル」「グローバルアカウントと多言語対応」の3点を重視したそうです。「現場で迅速にPDCAを回してトライ&エラーを積み重ねたり、DMPについては自社で構築済みである、事業のグローバル展開が前提であることを考慮した結果、最適なMAツールとしてMarketoを選びました」(中澤氏)。

数あるMAツールの中から、自社の方向性に合ったものを選ぶには、入念な準備が必要であることがわかりますね。Marketoの導入によって同社のマーケティング活動がより効率的になり、成果が上がることを楽しみにしています。

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