「Marketo×Salesforce活用促進 虎の巻! Vol.1」イベントレポート(前編)|マーケティングオートメーション(MA)ツール・サービス・システムのMarketo Engage

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「Marketo×Salesforce活用促進 虎の巻! Vol.1」イベントレポート(前編)

CRM連携 コミュニティ 業務効率化

Marketo Engageのユーザーコミュニティの1つであり、Marketo EngageとSalesforceを導入済みのユーザーが集うワーキンググループ「SFKETO(セフケト)」。そんなSFKETOメンバーが主催する初のイベント「Marketo×Salesforce活用促進 虎の巻! Vol.1」が2019年10月17日に開かれました。今回は、200名の来場者が参加したイベント当日の模様を、前中後編でお届けします。

SFKETO初主催イベントの開催に当たって

まずはイントロダクションとして、SFKETOリーダーのLINE株式会社 林 直幸氏が登壇。200名の来場者に謝辞を述べるとともに、SFKETOについての紹介がありました。

SFKETOリーダーのLINE株式会社 林 直幸氏

「SFKETOは、メンバー全員がMarketo EngageとSalesforceを連携した活用を行い、システム管理者として仕組みづくりに関わっているという厳しい参加条件を設けて2年間活動してきました。クローズドで溜めたナレッジをいつかオープンに発信していきたいと考え、今回のイベントの開催にいたりました。本日は7社から8名のスピーカーが登壇します。登壇者8名のうち5名がMarketo Championの受賞者です。しかし、私たちが議論している内容は成功例ばかりでなく、課題が中心です。これらの課題は皆様にもきっと共感してもらえると思っていますし、本日の内容が解決に向けたきっかけになることができたら幸いです。」(林氏)

日頃SFKETOで議論されている話題の中から、今回は「マーケティングが創出したリードを営業が対応してくれない」「表記揺れや重複など、名寄せやデータのメンテナンスに課題がある」「SalesforceのAppExchangeに、Marketo EngageのLaunch Point...便利なサードパーティツールがあるのはわかっているが、導入に踏み切れない」といった、実務責任者の方が感じている課題を取り上げていくと語る林氏。

次に、毎年4月に行われているマーケティングテクノロジーのカンファレンス「MarTech®」において、一枚絵にした自社のマーケティングスタックの中から優れたものを表彰する「The Stackie Awards」を紹介した林氏は、そのノミネート作品の数々を取り上げ、そこから得られる3つの示唆を紹介しました。

  • 日本の普及度、認知度の低さには危機感を持って取り組むべし(日本は遅れている)
  • スタックを統合する、コアでありハブとなるソリューションが必要
  • 資金が潤沢な大企業だけが可能なわけではない

「『The Stackie Awards』にノミネートされた企業を見てみると、5/10が非IT企業・2/10が米国外の企業・5/10が非上場企業・4/10がSMBということがわかりました。テクノロジーの連携は必ずしも大手企業の特権ではないのです」と背中を押した林氏。

「イベントの終了後には、専用のFacebookグループにぜひ参加してもらい、今後も皆さんと会話できる場を作っていきたい」と語り、次の登壇者へとバトンをつなぎました。

マーケティング初心者が挑んだMarketo×Salesforce活用

続いて、オリックス株式会社 広域事業部 マーケティングチーム 津﨑 真也氏が登壇し、Marketo×Salesforce活用事例として自社の取り組みを披露しました。

オリックス株式会社 広域事業部 マーケティングチーム 津﨑 真也氏

津﨑氏が所属する広域事業部は、オリックスグループ唯一のインサイドセールスチームとして2005年に発足。オリックスでは、2005年にSalesforceを導入、2015年にMarketo Engageを導入しています。

2007年に中途入社した津﨑氏は、約6年半インサイドセールスを現場で担当し、2010年10月からはマネージャーを務めており、現在は全国の営業組織におけるマーケティング&システム管理者として従事されています。

オリックスの広域事業部では、1人あたり600〜700社を担当しており、電話やメールなど非対面のチャネルを通じて、お客様のニーズに応じた商品・サービスを提案されているのだそう。「テレアポと間違えられがちですが、アポを取ったら終わりではなく、商談が決まってもロストしても、お客様のコンシェルジュとして継続的にコンタクトをしていく部署になります」(津﨑氏)

すべての営業活動をSalesforceに入れているオリックスでは、Salesforceを中心にシステムが組まれています。データ連携ツール「DataSpider」と連携しながら、Salesforceのデータをリッチにしているほか、Marketo EngageもSalesforceのサードパーティの位置付けで、メールの配信履歴・Webアクティビティ・スコアリングをしていると言います。また、Marketo Engageをコントロールしているのは、津﨑氏が率いるマーケティングチームだけであり、インサイドセールスやフィールドセールスのメンバーは、Salesforceを介してMarketo Engageのデータを見ているのが特徴です。

「Marketo Engageの導入前は、インサイドセールスの架電担当者がコツコツとヒアリングして得た約3万件のメールアドレスに対してメールニュースを配信していたものの、セミナーや展示会はほとんど開催しておらず、メールの受けページとしてWebサイトを細々と運営するだけ。マーケティングチームの主な業務は、Salesforceのシステム管理とインサイドセールスのKPI集計でした」と振り返る津﨑氏。

そこからMarketo Engageの導入に踏み切ったのは、定期架電対象の6万社から、本来アプローチすべき対象の26万社へと、デジタルでアプローチを広げたいという趣旨からでした。Marketo Engageの導入後、津﨑氏が最初に行ったのは、スキャナーを持って行脚し、全国の営業から約15万枚の名刺をかき集め、Sansanに入れることでした。「すでにSalesforceに入っていた数百万件のデータと付き合わせて名寄せするのが地獄でした...」(津﨑氏)

そんな努力の末、メールニュース配信可能件数が約3万件から約8万件に増加。「リードを増やしたかったという理由以上に、『広域事業部はこれからマーケティング活動を本気でやっていくぞ』という意思表示だったのです」(津﨑氏)

さらにMarketo Engageのイベント プログラムを活用することで、過去9年間で3回しか実施できていなかったセミナーを、2015年〜2017年の2年間で15回開催することに成功。「インサイドセールス部門が本気でマーケティングをやれば、インサイドセールスと絡めながら何か大きなことができるのではないかという予感がありました」と語ります。

また、オリックスが提供するインターネット支払いシステム「e-Cash discount」の担当部署から相談を受け、Marketo Engageのエンゲージメント プログラムを活用した育成の取り組みも始めました。「全国の営業マンは異動もあるので、e-Cash discountのような足の長いサービスには取り組みにくい。継続的にメールで関係構築することで、コツコツと案件化につながる仕組みを整えられたと思います」。

最後に津﨑氏は「私も含めマーケティングの素人だったマーケティングチームでしたが、Marketo Engageを通じてマーケティングの手法そのものを勉強することができました。Marketo Engageを導入する前は、エンゲージメントなんていう言葉は社内にありませんでした。オリックスにおいて、マーケティングの文化を根付かせる役目を果たせている自負があります」と語り、講演を締めくくりました。

スコアリングの悩みを解決するMarketo Engage×DataRobot連携

次に登壇したのは、2019年のMarketo Championに輝いたSansan株式会社 Sansan事業部マーケティング部 新名 庸生氏です。「テクノロジースタック事例:AIドリブンマーケティングの進化 世界初・Marketo×DataRobot連携とSansan Data Hubによる加速」と題し、Marketo Engage×DataRobot×Sansanのデータ連携による成果についてお話がありました。

Sansan株式会社 マーケティング部 新名 庸生氏

Sansanのシステム構成において、コアとなっているのはMarketo EngageとSalesforce。この2つは常時同期して、同じデータを持つようにしているのだそう。Marketo Engageは、クラウド名刺管理サービスの「Sansan」や広告効果測定ツールの「AD EBiS」とも連携しており、Marketo Engage内のアクティビティログをデータウェアハウスの「BigQuery」に書き出して、BIツールの「Tableau」で分析する試みも始めていると言います。

SansanがMarketo Engageを導入したのは2015年12月のこと。当時は、フォーム・名刺・リストからリード情報をMarketo Engage経由で取り込み、Salesforceに同期された情報をインサイドセールスが見ながら架電をする、という流れで回っていたものの、リード数が増えるにつれ、架電対象の優先順位付けが難しくなってきました。いろいろな施策からリードが入ってくるようになったことで、スコアリングを精緻に設定することに課題を感じるようになったのです。

「属性とアクションは無数にあるため、これらのスコアリングを定期的にアップデートし続けるのは、もはや人手では無理。そこで機会学習自動化プラットフォーム「DataRobot」を導入することで、Marketo Engageで取得可能な属性とアクションのすべてのデータを使いながら、過去の架電結果をもとにDataRobotで予測モデルを作成し、自動でスコアを算出する仕組みを構築しました。DataRobotで構築したモデルは、Marketo EngageのWebhook機能で簡単に連携して、すぐに反映することができます」(新名氏)

機械学習をする上で重要なのは、正確な予測に不可欠なデータを十分に揃えること。新名氏は、顧客データの正規化・リッチ化を実現する、Sansanの「Sansan Data Hub」について紹介しました。

Sansan Data Hubには、「データ統合」「正規化」「リッチ化」の3つの機能があります。「例えば、同じ人物であっても、Aシステムでは社名が三三株式会社となっており、名前は入っているけど部署や役職が入っていない。Bシステムでは社名がアルファベットだけど(株)になっており、部署と役職は入っているのに、メールアドレスのドメインが少し違う、といったことが起こり得ます。これを最新のデータで統合して、さらに帝国データバンクの企業情報を付け加えてリッチ化できるのがSansan Data Hubです」。

Marketo EngageのデータにSansan Data Hubを当てると、Marketo Engageでキャッチしたアクション情報をトリガーにして、DataRobotにスコアを見に行きます。最初はどのデータが予測に効くのかわからないので、取れる情報はすべて突っ込んでみたところ、架電によってアポが取れるかどうかに効く変数が、上から順に「Sansan Data Hubによる部署職種分類」「従業員規模」「フォーム入力回数」...であることがわかりました。

「3ヶ月間、既存のスコアリングとDataRobotによるスコアリングの検証をしたところ、DataRobotによるスコアリングのほうが、サンプリング数が1.92倍になっただけでなく、サンプリングの中から実際にアポが取れる人たちの割合も1.12倍に増えて精度が上がっていることがわかりました。その効果は、2.1倍のアポ獲得相当の改善ができたと言えます」(新名氏)

今では、過去リードがWebサイトを訪問したタイミングで、予測スコアを更新するようにしていると言います。「過去リードがWebサイトを訪問しただけでは数が多すぎて、質もバラバラだったので、全員に架電するのは現実的ではありませんでした。しかし、DataRobotのスコアリングでフィルターをかけることで、現実的に優先度の高い人だけに架電ができるようになりました。また、DataRobotがサジェストしたリードから受注できた案件も出てきており、受注総額がライセンス費用を上回っているため、事業的にもペイしています」。

最後に新名氏は「このようにDataRobotと連携することで、Marketo Engageで取得・蓄積しているデータの使い道が広がり、コントロールタワーとしてのMarketo Engageの存在感が高まりました」と語り、講演を終えました。

中編では、データクレンジングをテーマに繰り広げられた、パネルディスカッションの模様をお届けします。

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