組織横断で推進するビジネスのデジタル化にどう挑むのか? 〜kintone×Marketo Engage活用術〜 組織横断で推進するビジネスのデジタル化にどう挑むのか? 〜kintone×Marketo Engage活用術〜

組織横断で推進するビジネスのデジタル化にどう挑むのか? 〜kintone×Marketo Engage活用術〜

2020年11月19日に「【Marketo Engage、kintone活用セミナー】営業マーケ領域のデジタル化へのチャレンジ ~コロナ禍でもビジネスを加速させるシナリオ、成功の秘訣とは~」と題したウェビナーを開催しました。そのセッションの中から、2019年度Marketo Champion、2020年度Marketo Masterを受賞されたさくらインターネット株式会社 カスタマーリレーション本部 営業部 インサイトセールスグループマネージャー 石井 浩氏の講演内容をお届けします。

目次

ビジネスのデジタル化を推し進めるさくらインターネット

データセンターを中核とする大規模なインフラを保有しながら、ホスティングをはじめとする様々なインターネットサービスの開発に取り組む、さくらインターネット株式会社。2012年に入社し、企画部、営業企画室でデータ環境の整備に従事した後、マーケティング部に異動してMAツールや体制変更などを実施した石井氏は、2019年5月よりインサイドセールスグループに異動。現在はインサイドセールスグループのマネージャーとして、リード獲得から案件化の仕組みづくりやセールス領域へのマーケティングテクノロジーの導入を推進されています。

そんな同社のインサイドセールスグループは、「未来の売上を創る」をコンセプトに、エスカレーション数(フィールドセールスへのリードの提供数)をKGIとして、日々活動していると言います。メンバーは計10名。インバウンドの問い合わせ対応を優先して行う「第1ユニット」5名と、Marketo Engageの運用やコンテンツ作成、およびホットリードに対するアウトバウンドコール、セミナー開催などを行う「第2ユニット」5名に分かれています。これらを統括する石井氏の役割は、「営業領域のデジタルシフトとマーケティングテクノロジーの導入」です。「デジタルシフトによってリアルとデジタルの融合が進み、今のコロナ禍のような市場環境の変化にも柔軟に対応できるようになった」と石井氏は語ります。

では具体的に、同社ではビジネスフローにおいて、どのようなテクノロジーを使ってデジタル化を図っているのでしょうか。それを表したのが以下の図です。

まずは認知拡大・育成でMarketo Engageを活用し、有望な見込み客が出てきたらkintoneに案件を登録して商談管理を行います。その過程で利用しているのが名刺管理ツールのSansanと名寄せを行う顧客データ統合ツールのuSonar、そしてWeb会議ツールのZOOM、BIツールのTableauです。

kintoneとMarketo Engageを組み合わせた施策の事例紹介に入る前に、さくらインターネット社における、それぞれの利用用途を見ておきましょう。

kintoneとMarketo Engageそれぞれの役割とは

<kintoneの利用用途>

「kintoneは営業活動のデジタル化に主眼を置いている」と話す石井氏。次のような目的でkintoneを利用しているそうです。

  1. 営業の案件管理/SFA...営業に手入力で案件登録をしてもらうと、面倒でなかなか入力が徹底できなかったり、集計が難しくなったりすることも。kintoneのフィールドをプルダウンの選択式にするなど工夫して、データ登録の整合性を上げたり案件登録の手間を省いたりしている。
  2. アウトバウンド管理...各施策のアプローチリストとしてステータスを管理して進捗の把握や効果測定に利用している。
  3. 名刺情報/リード情報の可視化...Sansanで取り込んだ名刺にuSonarの情報を付け加え、情報のリッチ化を測った上で、kintoneで可視化している。
  4. 各ツールのHub...kintoneはシンプルなDBなので、データをプールしておき、他のツールにデータを受け渡すHubとしての役割を持たせている。
  5. 組織間情報連携...お客様からの問い合わせ履歴をkintoneに格納。かつてExcelで管理していたところからkintoneでオンライン化したことにより、部署をまたいで同じ情報を見やすくなった。
  6. ホットリード通知...Marketo Engageと連携して、お客様の興味・関心が高まったタイミングでアプローチ先としてkintoneに登録。アウトバウンド対応を即座に行っている。

<Marketo Engageの利用用途>

Marketo Engageは「リード(見込み顧客)に対しての興味・関心度を上げるためのコミュニケーションツールとして利用している」と話す石井氏。「アクセスログやセミナーの参加状況からお客様の興味・関心度を把握し、それに合わせた情報提供を行うことで、効果的・効率的に育成を行える。また、お客様の状況を把握することで、次にどのような情報をお伝えするべきか判別できる」とそのメリットについて語りました。

kintone×Marketo Engageで何ができるのか

次に、kintoneとMarketo Engageを組み合わせて同社が行なっている具体的な施策を紹介していきます。

1.ホットリード連携&Slack通知(意図:プライオリティ管理)

Marketo Engageで検知したホットリードの情報を、Marketo Engageのwebhook機能でkintoneへ連携。同時に、Marketo EngageからSlackにもアラートが飛ぶようにすることで、素早く対応することができる。ツールの連携によって一連の流れを自動化できるため、工数削減にもつながっている。

2.問い合わせフォーム連携(意図:育成対象の増加)

問い合わせフォームをMarketo Engageで作り、kintoneに情報を連携させることで、お客様の情報が直接Marketo Engageに入るだけでなく、他部署からの閲覧性が高まった。

3.流入元確認(意図:プライオリティ管理・情報のデジタル化と効率化)

Sansanに登録された「流入元(リード獲得チャネル)」、kintoneに登録された「案件化情報」、社内DBの「売上管理情報」をMarketo Engageに取り込み、どの流入元のリードの効果が高いかを分析できるようにしている。

4.お礼メール送信(意図:情報のデジタル化と効率化)

アウトバウンド架電を行った後、kintoneの選択項目によって、Marketo Engageから送られるお礼メールを出し分けている。かつて対応者が個別にメールの文面を書いて送信していたものを集約したことで、工数の削減とナレッジの共有が可能となり、誰でも簡単に効果の高いメールを送れるようになった。

5.リサイクル連携(意図:育成対象の増加)

kintoneに登録された失注データをMarketo Engageに取り込むことで、自動的にナーチャリングメールが送られるようになり、担当者が意識することなくお客様の興味・関心を高めることができる。また、顧客が再び行動したときにアラートを送信することで、顧客の状況変化を早急に察知し、アプローチすることが可能になった。

6.レポーティングのTableau化(意図:プライオリティ管理・情報のデジタル化と効率化)

kintoneとMarketo Engageの情報を社内DBに格納することで、お客様ごとに受注の有無や売上高を確認するレポートを自動で作成できるようにしている。情報が更新されるごとにレポートも更新されるため、レポート作成の手間が省けるほか、同一の識別子を持つことで後追いが可能になった。

その他にもMarketo Engageを用いた取り組みとして、以下のような施策も行っていると言います。

  • 事例コンテンツのリマインド...「Aという事例を見た人はBの事例にも興味がある」といったデータをもとに、該当するお客様にプッシュでメールを配信する。
  • エンゲージメントプログラムによる活用ステップメール...リードとして登録された日から、順次、連続した内容のステップメールを配信することで、興味・関心を高めていく。

コロナ禍によって、デジタル領域のマーケティングやコミュニケーションがより重要になっている昨今。「ビジネスのデジタル化を成功させるには、ひとつの部門だけががんばるだけではダメだ」と語る石井氏は、「それぞれの部門が何を考え、何をしているのか、深く理解した上で、要望とフィードバックを繰り返しながら、プロセスの全体設計を行うことが大切だ」と話し、講演を締めくくりました。

さくらインターネット株式会社のMarketo Engage導入事例はこちらからご覧ください。

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