「Marketing Nation Summit」の2日目です。基調講演から、にぎやかなExpo Hallの展示会場、すばらしいブレイクアウトセッションに至るまで、興味深いコンテンツや会話が目白押しでした。この日は、ブレイクアウトセッションで幕を開け、MarketoのCMOであるChandar Pattabhiramが司会を務め、大勢のゲストにご参加いただいた感動的な基調講演へと移り、さらに多くのすばらしいブレイクアウトセッションで終えました。いくつかハイライトを見てみましょう。

マーケティングの未来について伝える

基調講演が始まると、ChandarよりMarketo Universityの開講とこれからのマーケターに向けた無料トレーニングの開始について発表されました。また、この取り組みでは、Marketo UniversityとGreenFig University(応用経営学のマイクロ学位を授与しているマイクロ大学)が提携して、全米の学生や専門家を対象に、マーケティングのオンラインコースを開発・提供します。さらに、「Marketing Nation Summit」では、これからのマーケターを支援する取り組みを続けることが発表されました。今年は、College Trackとのパートナーシップで、十分なサービスを受けていないコミュニティから学生をコンファレンス、ネットワーキング、セッションに招待しました。

顧客の心と気持ちをつかむ

Chandarはちょっとしたクイズで基調講演を開始しました。いくつかの単語から連想するブランドを答えるというクイズです。彼の頭に浮かんだブランドは、アップル、ナイキ、テスラでした。こうしたブランドが頭に浮かんだ理由は、顧客の心をつかみ、アイコンとなる商品となっているからです。顧客の心をつかむことは、こうしたアイコン的商品にとっては簡単なことのように聞こえますが、私たちや私たちのブランドにとってはどういうことを意味するでしょうか?

次の3つのAに従えば、オーディエンスの心をつかむことができると、Chandarは説明しました。

1.ストーリーテリングの技術( The Art of Storytelling)。気持ちをつかむことは心をつかむことから始まります。そしてそれは、エンゲージメントとストーリーテリングによって行われます。すばらしいストーリーテリングは、データを超えて顧客との絆を築きます。深い感動を与えるストーリーは変化に影響を及ぼすことができます。どうすれば感動するストーリーを創造できるのでしょうか?それは、興味深く、適切な信憑性のあるストーリーにすることです。

2. アダプティブなエンゲージメント(Adaptive Engagement)。長い間、マーケターはショーを開催し、顧客に話を聞かせてきました。今では、その枠組みは変わりました。ブランドが語り、顧客が耳を傾けていたのが、顧客が語り、ブランド(そして他の誰も)が耳を傾けるようになりました。傾聴し、学習し、エンゲージするようになりました。大きな違いは、今日では大規模に行うことができることです。

エンゲージメントとは、ライフサイクルを「演出する」ことでもあります。ライフサイクルについて語るだけでは十分ではないからです。ライフサイクル全体を通して費用をかけている人は私たちの中にどのくらいいるでしょうか?その答えは、驚いたことに、マーケターの13%だけでした。適応するために、マーケターは早く関係を構築し、顧客と共に成長・進化し、生涯を通じた関係を構築すべきです。

そして、Chandarはライフサイクルのこの実例を挙げました。

そしてオーディエンスの様子は:

3.アドボカシー(Advocacy)。私たちはロイヤリティをアドボカシーと混同してきました。ブランドの最高のアドボケートは、職場で私たちの隣に座っています。内部から外部へと、ブランドのアドボケートを作っていきましょう。

次のレベルのフルライフサイクル

次に、ChandarはPanasonic System Communications EuropeのマーケティングディレクターであるStephen Yeo氏を壇上に招き、同社でのマーケティングテクノロジーを使った自身の体験を話し、細かく調整されたフルライフサイクルマーケティング全域にわたるブランドストーリーを語っていただきました。

Panasonic社では、顧客ライフサイクルを詳細に分析するため、適切な方法、適切なストーリー、適切な製品(たくさんあるので、複雑になることがある)で、メッセージを伝えられることができるのだと、Yeo氏は言います。初めはMarketoを使って収集をしていましたが、今では非常に多くのデータがあるので、顧客ウェルカムプログラム、顧客維持プログラム、ウィンバックプログラムなど、より多くのプログラムを導入することが可能となっています。顧客体験の中心にMarketoを据え、顧客がいる場所に合わせて適応します。「Panasonicのキャンペーンは、飛躍的に増加しましたが、それは受け手が望んでいないメッセージを無差別に送っているということではありません。むしろ、エンゲージメントプラットフォームがより細かく顧客に対応できるので、セグメンテーションはより細かくなっています」と、Yeo氏は強調します。

CMO3.0

火曜日の基調講演も、Adweek社の編集ディレクターであるJames Cooperyが司会を務める活気に満ちたパネルディスカッションが主役となりました。Visa社のKimberly Kadlec氏、Time Warner社のKristen O'Hara氏、Zappos社のTyler Williams氏、そしてTaco Bell社のMarisa Thalberg氏など、CMOであるパネリストにご参加いただきました。未来のCMOについての会話は、内部アライメントのデータから仮設トイレに至るまで全域にまたがっていました。

最高の瞬間は?

  • O'Hara氏は、データの価値についての自身の見解を示しました。特に、Time Warner社が、近々公開される映画『Wonder Woman(ワンダーウーマン)』向けに、どのようにデータに基づいたプロモーション戦略を移行し、女性のコミックファンにエンゲージしているかについて語りました。
  • Kadlec氏は、難民からオリンピック選手となった感動的なストーリーを伝えました。そして、どれほどそのオリンピック選手への支援がストーリーテリングに影響を与え、組織内に誇りを喚起させたかについて話しました。マーケティングが進化していくにつれ、組織にはもっと大きなストーリーを語る義務があるように思うと同氏は言います。
  • Thalberg 氏は、「デジタルとソーシャルが私たちを変えました。今、ブランドを所有しているのは、本当は私たちのコミュニティなのです」というタイムリーで適切な主張をしました。
  • そしてWilliams氏は、仮設トイレの話題について、「Zappos社はお祭りでの仮設トイレの体験をマーケティング戦術にまで引き上げたのだ」と言います。目的の達成が、未来のCMOにとっては印象よりも重要な測定指標ということなのでしょうか?このキャンペーンでは、主な測定結果の1つは、トイレを流す回数です。

ステージに上がるQueen

期待が高まる中、Marketoのシニアバイスプレシデント・法務部長であるMargo SmithがQueen Latifah氏を「The Marketing Nation」に紹介しました(とても興奮しました)。Queen Latifah氏は、幼児期のしつけが自分の世界観をどのように形成したのか、次のプロジェクトの決定はどのように行うのか、そして、失敗することの重要性について語りました。Queen Latifah氏が参加者に伝えた2つの大きな見解をご紹介いたします。

自分自身を知ること:Queen Latifah氏は、若いころ、ヒップホップの道に入ったとき、早い時期に自分のブランドを定義しなければなりませんでした。MC Latifahには簡単になることができましたが、周りを見まわすと、ヒップホップでは女性蔑視的描写が見られ、自分の音楽やブランドで自分を表現することができるのだと分かりました。Queen Latifahとして最初の契約にサインをし、そのときからすべてのプロジェクトやキャリアの決断で直感に従ってきましたが、それが、自分や自分の価値観にとって偽りのないプロジェクトやスポンサー契約を提供してくれた道を選ぶ助けとなりました。

失敗を受け入れる:「常に学ぶ人であってください」とQueen Latifah氏は訴えました。絶えず学ぶことは、謙虚でい続けることですが、常に成長を実感することができます。失敗の大切さについても力説していたQueen Latifah氏にとって、成長は大きなテーマでした。「異なる分野の仕事をするとき、たとえば歌うことから演じることへ移るとき、怖くなかったですか?」とMargoが尋ねました。Queen Latifah氏はどう答えたでしょうか?響き渡るほど大きな声で「その通りです!」と答えました。しかし、変化の恐怖と失敗の恐怖を直視し、自分のプランで前へと進むよう、参加者をこのように励まし

ました。「これまでに起こりえた中で最悪のことは何でしたか?」「失敗していますか?」「その後、立ち直り、何か新しいことに挑戦したり、再び同じことに挑戦したりするのです。

インクルーシビティとダイバーシティに関する視点

ブレイクアウトセッションが始まると、Watermark社の最高経営責任者(CEO)であるMarlene Williamson氏に待望のダイバーシティー(多様性)に関するパネルディスカッションの司会をしていただきました。AppDynamics社のHRエグゼクティブで元最高人材活用責任者であるSusan Lovegren氏、Pivotal社の最高人材活用責任者であるJoe Militello氏、Kuli Kuliの創設者兼CEOであるLisa Curtis氏に討論にご参加いただきました。急激な変化への勢いや、従業員と企業がどのようにして変化を起こすことができるかなど、インクルージョンを中心にいくつかの興味深いトピックが取り上げられました。

パネリストである専門家の皆さんによると、多くの企業では、インクルージョンは、しかるべき注目を受けています。従業員(特に若い従業員)が、多様な問題に対し誠実でリスポンシブであることを組織に求めているためです。そして、Slackの多様なチャネル、リバースメンターシップ(選択したプロジェクトに関して、役員が新卒者に教えを請う)、高等者向けのPatrons& Protege Programなどのアイディアを含む、「草の根」のインクルージョンの新たな取り組みをいくつかご紹介いただきました。しかし、インクルージョンが才能あふれる多様な人材を惹きつけ、繋ぎとめる効果的な影響力となるには、企業価値の核となり、企業のリーダーシップによって開始されるべきであることに意見が一致しました。

「Marketing Nation Summit 2017」の最終日にどんな魅力的なものが登場するのか待ちきれません。今日のセッションで何か目を引くものはありましたか?

「The Marketing Nation Summit」の会場から中継 前編はこちらからご覧いただけます。

「The Marketing Nation Summit」での基調講演、ブレークアウトセッションの資料、動画はこちらで公開していますので、ぜひご覧ください。

*この記事は、2017年4月にEllen Gomesが投稿した内容を翻訳した記事です。