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2019-05-10 Fearless Marketer

ユニクエスト×マルケト〜Marketoで挑む、顕在顧客層重視のマーケティングからの脱却〜

これからのマーケティングのあり方やマーケターが目指すべき姿について斬り込む連載企画「Fearless Marketer」。今回は株式会社ユニクエスト 取締役 八田 知巳様、マーケティング部 山本 敏幸様、大庭 春奈様をお招きし、弊社 営業本部 アカウントエグゼクティブ 大下 裕輔が、お話を伺いました。

「『不透明』を『透明に』」という企業理念のもと、2006年に大阪で創業されたユニクエスト様。当初は葬儀価格の比較サイト「葬儀本.com」の運営からスタートし、現在では、必要最小限にパッケージ化された葬儀サービス「小さなお葬式」で、2017年に葬儀受注件数No.1を達成されています。

そんなユニクエスト様では、2018年3月にMarketoを導入。それまで集客はリスティング広告を中心とするSEMで行なっていたと言いますが、なぜ今、Marketoを活用したコミュニケーションを始めようとお考えになったのでしょうか。詳しくお話を伺いました。

ユニクエストが「小さなお葬式」を始めた理由

大下:改めて御社の事業概要を教えていただけますか。

山本氏:インターネットを通じてお葬式の手配を行う「小さなお葬式」というサービスを全国で展開しています。お葬式は一生に何度も買う商品ではないので、お葬式の相場やサービスの流れ、マナーなども含めた葬儀に関する情報が、みなさん不足していると思っています。元気なうちからお葬式の準備をしておくのは、抵抗がある方も多いのではないでしょうか。だからこそ、いざというときに必要な葬儀サービスの流れやマナーなどの情報を提供しています。

加えて、葬儀は結婚式と同様に、『最初の見積もりと最終的な請求額が全然違った』という声をよく耳にする不透明な業界です。一般的に平均120万円と言われているお葬式ですが、弊社では最低価格14万円〜のパッケージプランをご用意しています。"ホームページに掲載されている金額に必要なものが含まれている"という明瞭さによって、多くの方にご支持いただけるサービスとなっています。

大下:お客様の年齢層からして、インターネットとの相性は、いかがですか。

山本氏:弊社はもともと「葬儀本.com」を運営していましたので、需要があることは見えていました。お客様の年齢層は40代後半〜50代がボリュームゾーンになっています。一般的な葬儀サービスのご利用者様よりも5歳くらい若い層にご利用いただいているのではと考えております。

大下:「葬儀本.com」と「小さなお葬式」のサービスの違いは何ですか?

大庭氏:「葬儀本.com」は掲載いただいている葬儀社様が提示した金額を掲載しているサービスです。エリアと参列者の人数を選ぶと、近隣の葬儀社とそれぞれが提示する金額がずらっと出てくるんですね。例えばA社は20万円、B社は15万円となっていても含まれるサービスや物品に差があることもあり、"一見A社のほうが高く見えたけど、総額ではB社の方が高くなってしまった"という事態も発生するわけです。それでお客様からクレームをいただいても、サービスの特性上、弊社はそこまで責任を持てないんですね。そんなジレンマもあって「小さなお葬式」というサービスに移行していきました。

大下:パートナーの情報を集約するだけでなく、自社でコントロールできるサービスへと転換されることで、御社が目指す透明な世界を目指されたのですね。

山本氏:そうです。

開封率55%クリック率60%、結果から見えたお客様の真意

大下:「小さなお葬式」を運営される中で、どんな課題感をお持ちでしたか。

山本氏:弊社では集客のためにリスティング広告を主に活用しています。近親者のどなたかが亡くなったことでお葬式のニーズが発生して、検索して、弊社のホームページからすぐにお問い合わせいただくケースが半分くらい。つまり顕在化したお客様の集客となっており、言葉は良くないですがマーケティング用語で申しますと" 顕在層の刈り取り"に依存していたんですね。

一方で、「まだ時間はあるけれど、心配だから」と資料請求していただいても、葬儀というデリケートな商材ですから、その後のアプローチが非常にしにくいという課題もありました。こちらから「お元気ですか?」とメールを送るのも失礼だし、電話だとなおさらです。せっかくお客様の情報がデータとして溜まっていても、弊社としてはその後のご依頼につなげるための手立てがなかったわけです。

大下:そんな中で、2017年11月に私が八田様と出会ったのが、Marketoを知るきっかけになったと。

八田氏:その半年くらい前にSNSで知人がシェアしたMAに関する記事を読んで、「見込顧客の獲得」というキーワードに惹かれてはいたんです。

山本氏:だから僕が聞いたときには、すでにMarketoを導入する前提でしたもんね。すぐに体制作りに入って、大庭にMarketo担当としてマーケティング部に異動してきてもらい、コールセンターにも担当者を置いてもらったんです。

八田氏:弊社の場合、営業部の中にコールセンターがありますし、直接電話でお客様と対峙しているのはコールセンターの人間なので、協力しやすい文化はありましたよね。

大下:御社でMarketoを実際に触りながら運用されているのは、大庭様お一人ですか?

大庭氏:そうです。

大下:Marketoを導入された後、最初はどんな施策を打たれたのですか?

大庭氏:初めに行った施策としては、資料請求時に取得したメールアドレスに対して、サンクスメールやお役立ち情報を送ったりしました。最近は弊社のホームページに関するアンケートを送ったりもしています。

大下:それまではお客様にアプローチするのは御法度だったところから、どうやって風穴を開けて行かれたのですか?

大庭氏:最初のメールは社長決裁で、1通のメールを作るのに3週間くらいかけながら、コールセンターの担当者と調整を重ねていきました。よくあるメルマガのような気楽なテンションではいけないので、堅くなりすぎず、お客様に寄り添った優しい感じのトーン&マナーを掴むまでは、結構な時間をかけて文面を練っていました。

山本氏:八田が現場のことをよくわかっていて、こちらとの架け橋になる担当を最初から置いてくれて、直接やりとりできたのが一番よかったですね。コールセンターのみなさんは常に電話対応をされているので、それがなかったらこちらから声をかけるのは、ちょっと遠慮してしまっていたと思います。

大下:1通目のメールを送った際の反応はいかがでしたか?

大庭氏:我々の第一目標は"クレームが入らないこと"だったので、クレームがなくてホッとしました。昔、SMSを使って、失敗したことがあったので...。「早割」という、早く申し込んだら割引額が大きくなるサービスの紹介をSMSでしたところ、大変なお怒りの電話をいただいたことがあったんです。

大下:今回Marketoから送ったメールは、どれくらいの開封率だったんですか?

山本氏:開封率が55%、開封からのクリック率が60%。"送った方の3人に1人がクリックしてくれる"という数字は今でも変わらず安定しています。もともとSEMとしてコンテンツマーケティングをやっていたので、コンテンツはたくさんあったのですが、それをメールで再活用することができるようになりました。

大下:失敗を恐れず再チャレンジされたからこそ、"コミュニケーションそのものを拒んでいるのではない"というお客様の真意が見えてきたのですね。Marketoのエンゲージメントプログラムはご利用されていますか?

大庭氏:はい。セグメントを分けて、ターゲットの個性に応じたコンテンツを送れるようにしています。ターゲットによってコンテンツの向き・不向きがあるので、"弊社からのメールは必要なものだ"とお客様からご認識いただけるよう、戦略を立てながら運用しています。

Marketoで実現した、刈り取りからエンゲージメントへの転換

大下:Marketoを活用されて、他にどんな効果がありましたか?

大庭氏:弊社の場合、マーケティングといえば"検索市場でいかに上位を取るか"というシステマチックな思想が前面に出ていたところから、Marketoを導入したことで"画面の先にいらっしゃるのはお客様だ"という原点に立ち返ることができたと思っています。

山本氏:Marketoを入れたことで、従来の刈り取りだけでなく、"お客様という資産をどう活用していくか"というナーチャリングの発想が社内に浸透し始めていることが、何よりも大きな意義があると思っています。

大庭氏:例えば、具体的な例を挙げてみると、資料請求から時間が経ったお客様に「小さなお葬式」を思い出していただくために、家族が集まってご先祖様のことを考えるお盆の時期に、3種類のメールコンテンツをMarketoで配信して、A/Bテストを行いました。

山本氏:僕達の予想では、お盆にまつわるハウツー系のコンテンツが一番刺さるだろうと思っていたのですが、実際は早割を訴求したメールの反応が一番よかったんです。「まだまだお客様のことを理解できていないんだな」と改めて思い知らされて、ちょっとショックでした。

大庭氏:メールを見られた方から商品に関するお問合せのお電話もいただいて、送ってよかったなと思いました。思い出していただくことが価値になりますから。このように恐る恐る施策を重ねることで、だんだん許容範囲が見えてきたので、アクションの幅を広げられる可能性が見えてきました。

大下:まさに"Fearless"ですね。

山本氏:僕はもともとプログラマーだったので、"自分のアイデアで自分がいいと思うものを作る"という思考が強かったのですが、仕事でマーケティングを担当するようになり、俯瞰的に物事を判断しなければいけなくなったときに、お客様の声を聞くことの重要性を痛感するようになりました。今の時代、「自分が考えたこのアイデア、すごいでしょ」というスタンスでは、当たらない。Marketoを使って、"小さくアイデアを試して、お客様の反応によって、サービスを磨くことを繰り返す"ことが、いいサービスへの近道かなと思うようになりました。

大下:ありがとうございます。それでは最後に、八田様から今後の展望をお聞かせいただけますか。

八田氏:「小さなお葬式」でお客様を増やすことはもちろんのこと、それ以外にもサービスを増やしていこうという動きがあります。そうやってコンバージョンポイントを増やしながら、既存のお客様に対して、幅広い情報を発信していきたい。あとは、"Marketoによって、あまりコストをかけずに、お客様に対するアプローチをフレキシブルにしていけるんだ"という認識を社内に浸透させて、全社にマーケティング思考を根付かせることで、自社が提供できる価値の向上につなげていきたいです。

大下:本日は誠にありがとうございました。

取材日:2018年12月18日

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