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【イベントレポート】ニューノーマル時代のマーケティングリーダーに捧げる福田氏からのメッセージ

2020年7月29日・30日に開催した「Adobe Experience Makers Live」。本稿では「組織を動かす経営視点のマーケター」と題したパネルセッションの模様をお届けします。登壇者は、前マルケトの代表取締役社長 兼 アジア太平洋日本地域担当プレジデントであり、現在はジャパン・クラウド・コンピューティング株式会社 パートナー 及び ジャパン・クラウド・コンサルティング株式会社 代表取締役社長の福田 康隆氏と、アドビ株式会社 松井 真理子です。

本セッションのスケッチノートを見る(クリックで拡大)

目次

Experience Makers Live特設ページにてセッション動画および資料をアーカイブ公開しております。以下のリンクより是非ご覧ください。

Experience Makers Live 講演動画、資料

動画/資料ページを見る

目標設定は他部門の仕事に興味を持つところから始まる

松井:福田さんとは、約1年前に、私がMarketo Engageユーザーとしてユーザー会を運営していたときにお会いして、それが今こんな形でご一緒できるのは不思議な感じがします。福田さんはマルケト関連のイベントでお話しされるのは久しぶりかと思うのですが、最初に何かメッセージがあれば、お願いします。

福田氏:外に出てからもユーザー会のみなさんのご活躍は拝見させていただいており、みなさんがどんどん情報発信されている様子は、すごくうれしく思っています。

松井:ありがとうございます。今日は「組織を動かす経営視点のマーケター」ということで、マルケト社でリーダーシップを発揮され、多くのマーケターをご覧になってきた福田さんのお考えを伺っていきたいと思います。

最初は、目標設定についてです。私はマーケターとして目標設定をするのが非常に難しいと感じています。例えば、営業の売上目標が前年対比20%UPだとしたら、私の目標は「Marketo Engageを使ったメールコミュニケーションで、エンゲージメント総量を20%UPする」といった感じで目標を立てたりしていたのですが、そんな考え方で良いものかと長年悩んでおりまして...。福田さんの数字のつくり方は、どのようなお考えに基づいていますか?

福田氏:「マーケティングのKPIをどう設定しますか?」というのは、みなさんからよくいただくご質問です。それに対する答えは、「『会社のゴール』と『他の部門の仕事』の2つをよく知ることから始めましょう」ということです。

マーケティングでは松井さんのように、"自分の役割分担の範囲内で、どう成果を測るか"という話に終始しがちです。組織が大きくなればなるほど、その傾向は強くなる。しかし、つまるところKGIは売上や利益ですし、そこに至る過程はすべてKPIですから、「会社のゴール」や「他の部門の仕事」を深く理解していなければ、KGIにつながるKPIを正しく設定することはできません。当たり前のことでありながら、意外と見落とされていることなんです。

営業・マーケティング・インサイドセールスの仕事が全部見えて初めて、自分がどう動けば良いのかがなんとなくわかってくるものなので、自分の仕事だけに集中するのではなく、他の部門の仕事に興味を持つところからがスタートなのではないかという気がしています。

松井:なるほど。かなりハードルが高いですね。私は3月にアドビに入って、「こんなに部門の壁がない会社は見たことがない」と驚いたのですが、福田さんがリーダーとして、組織間の壁をつくらないために、意識的に働きかけてこられたことはありましたか?

福田氏:私は『THE MODEL』の本を出させていただいたこともあって、プロセスやKPIをきっちり管理する印象を持たれている方も多いようなのですが、実はそんなにこだわっているわけではありません。数字を見るのは、あくまでもプロセス間で起きている事象を、正しく理解するための手段でしかない。どんなサイズの組織であれ、結局そこで動いているのは人です。"人を知るための補助ツールとして数字を使う"というバランス感覚は、自分の中で大切にしています。

加えて、リーダーシップやマネジメントの観点で言えば、"自分がいくら発信したと思っていても、たいていその半分も伝わっていない"というのは、常に意識していることです。これは営業がお客様にプレゼンをするときも同じですね。自分が言いたいことは、ほとんど伝わっていないという前提で、コミュニケーション量を増やしたり、やり方を変えたりするようにしていました。

営業やマーケティングなどの組織をミックスすることで生まれる効果

松井:「営業とマーケティングの壁が厚い」というのは、永遠に続く課題ではないかと思うのですが、やはりここを打破できないとマーケターもなかなか活躍できないのではないかと思います。福田さんのようなリーダーがいない会社でも、できることはあるのでしょうか。

福田氏:そうですね。例えば営業経験者がマーケティングに来るとか、あるいはその逆でも良いのですが、他のポジションを経験した人が組織の中に何人かいると、良い橋渡し役になるかと思います。

あとは、フレッシュなマインドを大切に持ち続けること。マーケティングって、「専門的な知識がないのに語るのは恥ずかしい」という風潮があるじゃないですか。私自身、マルケトに入ったときにマーケターの経験がなかったので、マーケティングを知らない自分が発言することに対して、とても抵抗感がありました。しかし、初期のお客様で、新卒の社員の方がマーケティングに配属されて、「Marketo Engageを使いながらマーケティングを覚える」ということをされていたんです。ツールを通じて新しいマーケターが生まれるなんて、素晴らしいことだと思いました。経験も大事だけれど、フレッシュな目線だからこそできることもある。そんな世界を広げていきたいですよね。

松井:確かに、固定概念に縛られていないほうが、いろいろなチャレンジができるというのは、私もユーザーさんを見ていて感じているところです。では次に、「一歩先を見る力」というテーマで伺います。私自身、Marketoを触っているのが好きなので、つい目の前の作業に没頭して、「将来、自分がどうなりたいのか」「この組織をどうしていきたいのか」「どうリーダーシップを発揮して、何を達成したいのか」といったことを考えられなくなってしまいます。しかし、組織に良い影響を与えるマーケターになるには、目先のことだけではなく、一歩先を見る力が欠かせませんよね。一歩先を見る力を身につけるために、福田さんから、何かアドバイスをいただけませんか?

福田氏:私は、そのためにも組織をミックスすることが必要だと思っています。さっき若い方のフレッシュな視点を持ち込むことが大事だというお話をしましたが、一方で中堅の方にしかできないこともあるんですよね。それは、"Connecting the dots"つまり、過去の点と点をつなぎ合わることです。私はIT業界でしか仕事をしていませんが、歴史は繰り返しているんですよね。同じようなサイクルが何度もやってくる。だから、将来、何が起こるかを予想したければ、過去の歴史を勉強すると良いんです。これは経験のある中堅層以上の方の役割なので、組織をミックスして刺激を与え合えば、すごく良い組織になると思います。

それと、一歩先を見られるような、視点を上げるためのアドバイスやコーチングを、上位の役職者が常にしてあげることです。誰でも目の前の仕事に集中するのは当たり前ですから。逆に、マネージャー層にそれができなければ、いる意味がありません。地上戦をやっていたのに突然スペースシャトルに乗っちゃうような、視点の高度を自由に変えられる人も稀にいますが、ふつうは全部を一人でやるなんて無理。だからこそ、現場は今期、その上は翌四半期、さらにその上は来年や3年後を見据えた話をする、といった役割分担が必要だし、上位の役職者が視点を引き上げるサポートをしてあげることが大切です。

ニューノーマルのリーダーが今すべきこと

松井:なるほど。では最後に、新しい時代"ニューノーマル"をリードしたいと考えるマーケターのみなさんに向けて、福田さんからメッセージをお願いします。

福田氏:やはり今こそ求められているのは、新しい発想ができる人ですよね。セミナーでも何度かお話ししたことがあるのですが、スティーブ・ジョブズが1985年の講演で「人は新しいメディアが出てくると、必ず過去のメディアのやり方に戻ってしまう」という話をしていたんです。例えば、ラジオの次にテレビが出てきて、テレビにはいろいろな可能性があるはずなのに、ラジオのように話している人を正面のアングルで捉えて放送するだけになっていたとか、PCも単なる計算機としてしか扱われなかったとか。今のウェビナーもそうですよね。オフラインのセミナーをそのままオンラインに置き換えるだけでは、みなさんの期待には応えられません。では、チャネルが変わった今、何ができるのか。仕事のやり方や基準など、新しいスタイルを創っていかなければいけません。これをできる人が次の時代のマーケターや経営者になれると思いますし、こうした発想を一からフレッシュに考えられる人が、どんどん登場してほしいと思っています。

何も難しいことではないんですよ。結局、最後は顧客視点。顧客の話に耳を傾けるとか、自分が顧客だったらどうしてほしいのかを自問自答することで明らかになってくるはずなので、そういうマインドを忘れないでもらいたいですね。だから一番良いのは、究極の顧客が自分であること。自分のためにつくっている製品が一番強いと思うんです。「答えは自分の中にある」というモードで将来を考えていければ、不確実な時代でも活躍できる人材になれるのではないかと考えています。

松井:固定概念に囚われず、頭を柔らかくして、「自分だったら、どうするか」と、初心に立ち返る作業が大切なんですね。

福田氏:よく新しいことにチャレンジせよと言われますが、それはビギナーズマインドに戻れるからなんですよね。経験して強くなると、その枠から出ようとしなくなってしまいます。でも、未知の領域だとビギナーの気持ちに戻れるので、吸収できるものが増えるじゃないですか。だからやはり次のリーダーになるためには、自分にない領域を勉強するのが、非常に大事なことです。そういう意味では、未知の領域に挑戦する機会を与えてあげることが、会社組織としての使命なのかなと思いますね。

松井:ちなみに福田さんは今年から新しいチャレンジをされていますが、どんな分野の勉強をされているのですか?

福田氏:これまで私はIT業界で25年くらい働いてきましたが、1社が長いので特定の分野以外はキャッチアップできていませんでした。それが今はジャパン・クラウドという会社で5社くらいの海外ベンダーに対して、日本の立ち上げ支援をしています。その過程で、今まで知らなかった領域を勉強しているというのがひとつ。もうひとつは、今まで野球で言えば監督をしてきたわけですが、今度は球団側のGMとして、「どうしたらチームが活躍しやすい環境をつくれるのか」という発想でマネジメントする勉強をしています。

松井:福田さんの今後のご活躍が非常に楽しみです。本日はありがとうございました。

福田氏のセッション動画は以下のURLよりご覧いただけます。

Experience Makers Live【動画】
福田様

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