アドビとデジタルの大海へ漕ぎ出そう#2|マーケティングオートメーション(MA)ツール・サービス・システムのMarketo Engage

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アドビとデジタルの大海へ漕ぎ出そう#2

アドビとデジタルの大海へ漕ぎ出そう#2

~顧客体験変革に向けた航海 続編~

前編では、アドビが自身の既存ビジネスモデル変革の実現を通じて生み出した「デジタル成熟度評価モデル」およびAdobe Summit 2020でリリースされた「CXM Playbook」を紹介し、国内企業がこれらの手法を通じて得られるヒントを探った。本記事では引き続き、国内企業がデジタルを武器に顧客体験変革を推進するためのポイントを考えていきたい。

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顧客の成功と事業の成長が連動

「顧客の成功」という観点を組織目標に連動させることの必要性について考えたい。

「わが社は常に対前年度110%成長を掲げている。目標は会社が定め、組織に与えるもの」
「自事業部の目標は、見直しをすることなく以前より設定されてきた指標を踏襲している」
「ツールの稟議の際に設定した費用対効果の計算を一旦KPIに定めておこう」

このような目標設定のシーンを目にすることは多い。
こうした積上げから構成される目標に、はたして「顧客の成功」という観点は存在するだろうか?おそらく目標に対して人が全く違うものを想定し、目標数字の意味付けができなくなってしまうだろう。目標は売り手である自社中心のものとなり、「顧客の成功」という観点は抜け落ちてしまっている。これでは自社のメンバーが目標に対して意欲的になることはできないだろう。

売り手である自社の目標(KPI)は、顧客の購買プロセスや状態に意味づけられるものでなければならない。※顧客のカスタマージャーニー作成手順は本記事を参照

「顧客の成功と事業の成長が連動」することについて、CXM Playbookでは例えば下記のような設問でアセスメントが実施される。

質問:自社はエンドトゥエンドのカスタマージャーニーを協力体制の中で推進するチームを定義している。

「KPI/PIが顧客の購買プロセスや状態に意味づけられる」とはどういうことか?
購買前段階と購買後それぞれに分けて図で説明すると以下のとおりである。

購買前段階(商談受注まで)

顧客をどれだけ前に推進するか?推進できたか?(1/2)

利用・活用段階

顧客をどれだけ前に推進するか?推進できたか?(2/2)

図のように売り手である自社のKPIは「顧客の購買プロセスや状態の裏返し」ということができるだろう。KPIがツリーとして部門間で繋がりをもつことも重要で、「顧客の成功」という意味づけがされた目標を全社一丸となって目指していく必要がある。

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データを利用しデータに基づいた判断

SalesTechやMartechの中でもデータドリブンマーケティングを推進するための手法は特に注目を集めている。データを利用・活用するといっても、やみくもにデータの収集や活用案を探索すると、迷走してしまうことが多い。
データの利活用も、カスタマージャーニーにこそデータの収集対象やデータの活用目的の答えがある。図で示すと以下となる。

顧客はどのような状態か?(1/2)
顧客はどのような状態か?(2/2)

カスタマージャーニーに基づきデータ収集の対象や活用目的を定義できたとしても、現実的にはこれらのデータをすぐに手に入れることは簡単ではないだろう。
データとしては存在していてもデータ形式やデータの管理基盤や管理主体はバラバラであり、下記のような状態となっているのが実態ではないだろうか。

本テーマについてはCXM Playbookでは下記のような設問でアセスメントが実施される。

質問:自社ではターゲットやセグメントやパーソナライズをするために、マーケティングチャネル全体を通じて共通の顧客IDを利用している。

BtoC領域のマーケティング先進企業はこの設問に同意できる企業も存在すると思われるが、多くのBtoB企業ではポジティブな回答をすることは難しいだろう。
ただ、取り組みをあきらめる必要はない。

理想を高く掲げ、一足飛びにそこに向かおうとすればデータ基盤の整備・活用に高い専門性と工数を必要とするが、まずは「カスタマージャーニーの状態を知る」ことを目的に現存するデータのみでデータドリブンマーケティングを始めてみるべきだろう。

最初のステップではカスタマージャーニーに基づき手元にあるデータを可視化し顧客の状態を知ることを経験してみよう。この段階では元となるデータの形式やデータの管理基盤は不問で
まずは「データを生かしたマーケティング=顧客の状態を知ること」を経験することが何より重要となる。データを通じて顧客の何が見えるか?次に顧客の何が見たいか?そのために何が足りないか?を知ることこそが、今後のデータドリブンマーケティングを高度化していく上でも最も大事なこととなる。

次のステップで経験から得られた実積・改善内容をもとに、データを生かしたマーケティングを加速させていきたい。例えば、一部のデータをつなげて考えることやデータ分析・計画→実行の流れを加速させていく取組みが挙げられる。分析→実行のサイクルを短縮し、顧客が行動したことを契機に自動的に施策が実行される(トリガー施策)への移行などもこの段階で実現していくことができるだろう。

その先々のステップは目指す先によって様々なプロセスが考えられるので、
一律に定義することは難しいが、

  • 顧客を軸に全てのデータを統合管理する
  • データドリブンをリアルタイムに実行する
  • 外部DBとの連携を行う
  • AI、Predictive機能を取り入れる

などの要素を取り入れた取り組みへ発展した状態といえる。

データドリブンマーケティングは、一足飛びに高度化を目指すと失敗する。
ゆっくりとした歩みであっても着実に経験を積むことが成果を伴うデータドリブンマーケティング実現への近道だ。後述する「買い手に寄り添ったコミュニケーション」を実行に移すためには、データドリブンマーケティングの実践は大前提となるため、全社組織横断で強い意思をもって実現していく必要がある。

次回も残りの構成要素について国内企業向けに取り組みのポイントを考察し、
全体のまとめを行っていきたい。

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