マーケティング戦略立案

MAツール活用に悩む企業様の特徴とその解決方法vol.1 マーケティングオートメーションに行き詰まった企業に見られる2つの特徴

今日では、B2Bマーケティングの業務においてマーケティングオートメーション(MA)を導入する企業が増えています。一方で、当初見込んだような成果が上がっていないケースも少なくありません。なぜ、MAによる成果が出ないのか、アドビ株式会社 Adobe Marketo Engageコンサルティングサービスを中心に取り扱うエクスペリエンスビジネスパフォーマンス部 マネージャーの冨田洋平より解説します。

目次

ツール先行で導入した企業に見られる課題とは

私はお客様へのコンサルティングを担当し、日頃からマーケティング戦略や実行のための提案を差し上げていますが、その中で、最近MAツールは日本企業にかなり浸透してきたということを実感しています。各種の調査を見ても、MAツールの導入率は17%程度と言われており、いわゆるキャズムの壁である16%を超えてきています。多くの企業がマーケティングの課題解決にMAの導入を進めており、これから一気に拡大していくと感じています。

市場におけるキャズムの壁

すでにMAツールを導入し、成果を出している企業は、成功事例として取り上げられることも多く、そうした企業の取り組みは、これからMAツールを導入していく企業にとって大いに参考になるでしょう。

しかしその一方で、何らかのツールを導入してMAを始めてみたものの、はっきりとした成果を実感できていない企業、または明らかにうまくいかず、失敗した企業も少なくないと見ています。さらにその背後には、導入の検討段階である層や、まだ当社には不要と思っている層も存在します。

MAツールの導入による成果が出ていない企業では、導入前に描いていた理想と現実との間のギャップに悩んでおられるのではないでしょうか。今回は、MA導入でうまくいっていない企業に共通で見られる特徴についてお話ししていきたいと思います。

ツール以前に考えるべき「マーケティングの目的」

MA導入で失敗する企業に見られる特徴から、そこには大きく2つの原因があるのではないかと私は考えています。

1つは、ツール以前の問題です。MAは魔法の道具ではありません。ツールを導入して何らかの施策を実行すれば、たちどころに成果が表れるということではないのです。そこを理解しないまま、単にツールを入れて、MA導入以前と同様に単発のメールを送る設定をし、何通開封されたか、クリックされたのかを確認するだけでは、MAを導入した意味がありません。

まず何のためにマーケティングが必要なのか、企業として目的を定めることが第1段階であり、ビジネスゴールに対する全体設計をしっかり考えることが重要です。

顧客体験変革ソリューションと成果創出プロセスフレームを常に自覚しながらデリバリーを実行する

マーケティングにはプロセスがあります。具体的に言うと、まず認知を拡大し、見込み顧客を実名化します。そこから有望な見込み顧客との関係を深め、商談機会を作り、最終的な受注へとつなげていきます。これを順に進めていくために企業が実施する施策の全体像を、マーケティングと呼んでいます。

企業の目的は、売上を伸ばすことです。売上は、受注価格×件数で決まります。つまり、いくら売上を拡大するために、何を何個売ればいいのか、そのために何件の受注を増やすことが必要なのか。これがマーケティングの目的になります。

目的を決めた上で、受注を何件増やせば良いのか、そのためには商談を今より何件増やすべきなのか......と逆算していくことにより、それぞれの施策をどのような顧客接点(マーケティングチャネル)を用いて実施していくか検討することができるのです。

このプロセス、チャネル、施策の全体を計測し、管理することが、MAツールの役割です。

Adobe Marketo Engage の施策管理の思想

20年ほど前から営業支援ツール(SFA)が導入され、商談から受注に至るプロセスの管理を進めてきた結果、ここの部分ではかなりデータを生かした運用ができている企業が多くなってきています。しかし、その前のプロセスである認知から見込み顧客の育成の部分は、まだこれから取り組もうという企業が多いと思います。

例えば、オンライン広告で見込み顧客を獲得したり、展示会で集客したりするなどの施策を実施。そこで獲得した人たちが自社に興味があるのか、有望かどうかを見極めるために、メールを使ってウェビナーの案内を送ってみる、または改めてセミナーに来てもらって、実際に温度感を測るなどの施策をしていくことによって、商談できる顧客の見極めを進めていきます。

実際にセミナーに参加してもらい、セミナー後のアンケートで検討したいと回答した顧客は、有望顧客として浮かび上がり、商談につながる可能性があると営業部門に引き渡される。それらをシステマチックに行っていくところが、MAの醍醐味と言えるでしょう。

ところが、最初のマーケティングの目的設定が不明確なため、全体設計ができていない企業が少なからず存在しています。そうした企業では、仮にMAツールを導入していたとしても、部分的な施策に終始してしまい、結局成果につながっているかどうか分からない、施策を実施したのは良いが、結果を見ても何をしたかったのかが分からないという状態に陥ってしまいます。さらに、施策の効果を集計するために様々なシステムからデータを引っ張ってきて加工するなどの多大な労力が必要になってくることもあります。それでは本末転倒です。

MAツールを導入する前に、まずは自社の課題が何なのか、マーケティングの目的は何かをしっかりと定め、それに伴ってブレイクダウンした数値目標を設定することが不可欠です。

目的に合ったツールを導入できていない

もう1つの問題は、企業の目的に合ったMAツールを導入していないということです。

1つ目の問題と関連しますが、自分たちがやりたいことが分からないため、何が必要な機能なのかが分からず、見た目の使いやすさや価格といった表面上での特徴で判断してしまうことがあります。

この場合、せっかくMAツールを導入後、習熟してきた際に「無理やりツールに合わせた我慢したマーケティングを行う」ことになり、本当に実施したいマーケティング施策ができなかったり、効果を検証することが難しくなったりしてしまいます。

私の持論ですが、MAツールはどんな企業にも必ず成果をもたらすと思っています。ただし、それはMAツールを正しく運用できた場合です。

簡易的に使えるツールや、ユーザーインターフェースが分かりやすく、直感的に操作しやすいことは重要です。入門編として、そういうツールを使っていただくのはいいことだと思います。

ただし、運用が習熟し、施策の設定をさらに細かくしたいときに対応ができない/施策の数が増えてきたときに簡単に拡張が利かないMAツールでは、導入時には意識していなかった運用コストがかかってしまうことで、成果がコストと見合わなくなったりする場合もあります。

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簡単だからと自社で運用を始めてみたものの、こうした壁に突き当たるケースが見受けられますので、自社での運用をスタートした後に、定期的にいったん立ち止まって課題が何なのかを考えてみることが大事だと思っています。

現状の再確認によって課題感が見えてきたときに、解決策の選択肢の一つとして、MAツールを変えるということもあるかもしれません。

vol.2では、今回お話ししたお客様が抱える問題を深掘りし、その解決策になり得る内容についてお話ししております。ぜひご覧ください!

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