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2019-09-19 デジタルマーケティング マーケティングオートメーション 組織づくり

みずほ銀行の法人営業とBtoBマーケティング変革へのチャレンジ

近年のテクノロジーの進化、ライフスタイルの変化は個人消費者向けのBtoCビジネスだけでなく、BtoBビジネスにも大きく影響し、多くの企業がデジタルを活用したニーズの多様化などへの対応を迫られています。「Adobe Symposium 2019」で行われた当セッションでは、こうした環境の変化を見据え、みずほ銀行が取り組む法人営業領域での「デジタルを生かした新たな価値創造」について、同行リテール法人推進部 部長の半田 邦雄氏、弊社マルケト事業統括 専務執行役員の福田 康隆の対談形式で紹介します。

<登壇者紹介>
株式会社みずほ銀行
リテール法人推進部 部長 半田 邦雄氏

1993年みずほフィナンシャルグループ入社。中堅・中小企業営業~大企業営業部署や "IT・コンテンツ・バイオ系"ベンチャー企業支援部署に所属、また信託を活用した投資スキーム、プロデューサー育成カリキュラムの開発を担当。その後、中堅・中小企業向け業務企画担当や新規事業推進室長を経て、2019年4月リテール法人推進部長に就任。SME向けビジネス業務・マーケティング全般やSME向け貸出・決済プロダクト開発・SDGsビジネスの開発・推進している。

アドビ システムズ 株式会社
マルケト事業統括 専務執行役員 福田 康隆

顧客のニーズを受け、"足で稼ぐ"営業スタイルの見直しを実践

福田:まずは半田様のこれまでのバックボーン、貴行で法人向けマーケティングを本格的に取り組むにあたっての経緯について教えていただけますか。

アドビ システムズ 株式会社
マルケト事業統括 専務執行役員 福田 康隆

半田:入行以来、法人向けサービス、特に中堅・中小企業向けに特化したマーケティング全般、貸出・決済プロダクトなどの開発に長く携わってきました。

お客様からもさまざまなお声を頂戴するなか、近年、多く挙がってくる課題の一つ目がデジタル化にいかに対応していくか。二つ目としてはニーズの多様化を受け、スピード感を持っていかに経営体制を構築・推進していくかが挙げられます。

みずほ銀行ではこれまでも日本の産業を応援するというミッションのもと、中堅・中小企業のお客様のIPO、海外進出、M&A、事業承継といったサポートを実践してきましたが、さまざまな事業環境の変化を受け、新たな支援策が求められるようになっています。

さらに、みずほ銀行では約80万社の法人のお客様との取引があり、一口に中小企業と言っても抱えている課題はさまざまです。こうした数多くのお客様の多様なニーズにスピード感を持って対応していくには、旧来の"足で稼ぐ"営業スタイルも見直していく必要があります。そんな課題感から、デジタルを活用した新たなサービスを摸索してきました。

まず2016年には、法人口座開設のネット受付を開始しました。これにより、これまで窓口で長く待たされた上に手続き後、キャッシュカードが届くまでに1カ月もかかるといった状態が改善されました。Webで手続きが完了し、口座開設の可否について最短翌営業日にご案内できるようになったのです。

決済サービスでは、18年にメガバンク初の法人向けデビットカードの「みずほビジネスデビット」をスタート。翌年5月からは、融資ではメガバンク初として、オンライン融資「みずほスマートビジネスローン」をサービスインしました。こちらもインターネットで手続き・審査が完了し、最短2営業日で借入が可能となっています。

株式会社みずほ銀行
リテール法人推進部 部長 半田 邦雄氏

中小企業向けのポータルサイトで"顧客体験"の提供に取り組む

福田:私自身、IT業界で中堅・中小企業のお客様に、いかにデジタルを活用し、顧客体験のレベルを落とさずにサービスをご提供できるかに注力してまいりましたので、先に挙げられた課題感は大いに共感するポイントですね。

新たなサービスを展開するなかでのチャレンジ、特に大事にされたポイントについて教えてください。

半田:銀行サービスのデジタル化を進めるなかで考えたのは、「単純にサービス・ソリューションを提供すればゴールというわけではない」「プロダクトアウトの発想から脱し、これらサービスを活用したら、どんなことが実現するのか」「お客様にもっと身近に寄り沿い、リアルな顧客体験を提供できるようなサービスが必要ではないか」ということでした。

特に中堅・中小企業の経営者は、とかく周りに相談できる相手が少なくて孤立感を抱えていらっしゃいます。「他の会社はどんな取り組みをしているのか」「この課題をどう解消しているのか」といった情報を知りたいという方が多いです。

そこで先の銀行サービスに加えて、情報発信ツールとして18年5月に立ち上げたのが中小企業向けのポータルサイト「みずほスマートポータル」です。

サービスの申し込みがオンラインでできるほか、これまでのサイトと異なるコンテンツとしてご提供しているのが、他の会社の経営者・ご担当者が新たなデジタルサービスをどのように活用し、メリットを感じ、それが経営にどう生かされているかといったケーススタディです。

既にみずほ銀行のサービスを活用いただいている事例を当行の行員が取材・ヒアリングを行って記事をアップ。リアルなエピソードをお届けすることで、読んだ方の顧客体験を喚起し、銀行サービスをより身近に感じていただけるように工夫しています。

これまで銀行は、画一的にサービスや情報を発信してきたところがありますが、今、目指すマーケティングモデルはいかにお客様がみずほ銀行を認知・評価し、ファンになっていただけるか。今までおつきあいのなかったお客様にも身近に感じていただけるか。

そのためにデジタルの力を活用し、Web、メール、電話などマルチチャネルのクロスセルアプローチで多様なニーズにお応えする1to1マーケティングにチャレンジしています。

目指す世界観の共有を大切に、Marketo Engage導入を推進

福田:中堅・中小企業といっても歴史ある伝統企業もあれば、新進のベンチャー企業もありますし、経営者も創業社長なのか、二代目なのかといったことで、コミュニケーションのあり方も変わってきますよね。最適なコミュニケーションを実現するためのソリューションとしてMarketo Engageを活用されるに至ったきっかけ、経緯についても教えていただけますか。

半田:実際、MAツールについては他社製品も含めて検討しましたが、最大の決め手となったのは、先ほどもお話したマーケティングを通じて目指すお客様とのコミュニケーションのあり方、私共が実現しようとしている日本の産業を支えていくというゴールに沿った世界観をMarketo Engage担当者様と共有できたこと、その実現に向けたサポート体制が充実していたことがポイントだったと思います。

その他、機能としてはさまざまなステータスのお客様がいらっしゃるなかでマーケティングシナリオが豊富かつ柔軟に構築できること。メール施策を始め、マーケティングの実践が容易であること。CRMの拡張性の良さもポイントでしたね。

テクノロジーのプロではない業務企画部のメンバーでも簡単に使える操作性も魅力でした。

福田:ありがとうございます。加えて営業スタイルを含めたデジタル化に対し、社内の意識改革、マインドセットについてはどう進められたのでしょうか。

半田:Marketo Engage導入については意志決定も含めて、実は2カ月でスピード感を持って推進しました。ただし、当初は「対面営業こそが1to1の究極の形で、デジタルマーケティング=一斉メール送信のようなマスマーケティング」という認識が主流で、その誤解を解くのには少し時間がかかりましたね。

そして目的はツールの導入自体にあるのではなく、我々が目指す世界観のなかで、MarketoEngageがどのような位置付けにあり、どう成果を出しうるのか。海外の金融機関の導入ケースなどをもとに、上層部含め社内コミュニケーションを丁寧に行なうことに注力しました。

福田:とかく新たなシステム導入・構築となると、IT要件を満たすのか否かといった議論になりがちですが、それだけでは変革に向けたプロジェクトはうまくいかないということですね。現時点で目指すゴールに向けた進捗状況についてはいかがですか。

半田:マーケティング施策を進めていく体制がようやく整い、3合目半ぐらいまでは来たといったところでしょうか。まだまだチャレンジの最中です。今後もパートナー企業ともしっかり連携し、プレイングマネジャーとして日々、奮闘されている中小企業の経営者がより本業に集中できるようしっかりサポートし、結果、日本経済を支えていけるような一助となれればと思っています。

福田:来場者の皆さまも、ぜひ業界の壁を越え共にデジタルの業務変革を進める同士として、半田様のお話を参考にしていただければと思います。本日はありがとうございました。

「対面こそが銀行の営業のあり方」という旧来のスタイルを、まずは目指す"世界観"、ゴールの共有からスタートし、変革に成功したみずほ銀行。結果、早期の導入完了と社内のマーケティング体制構築にもつながりました。日々の施策を回すなかでも、マーケティングの本来の目的はどこにあるのか。"本質"を常に忘れてはならないという重要性を示唆してくれる事例として、ぜひ心に留めたいです。

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