スポーツ業界もテクノロジーと無縁ではありません。実際、つい1か月前にシリコンバレーの中心部にある最先端のハイテクスタジアム、リーバイススタジアムで開催された第50回スーパーボウルでは、スタジアムのアプリを使って、観客席から食べ物を注文したり、ハッシュタグを付けて写真を投稿すると巨大スクリーンに表示されたり、直近のボールを落とした場面をリプレイしたり、試合が終わった後にすぐさま感想を送ったりすることができました。これは実に良くできています。

また、スタジアムの外では、テクノロジーはかつてないほどにファン達に力を与えています。インターネットを使えば、数回クリックやスクロールするだけで、詳細な結果、リプレイ動画や速報に24時間いつでもアクセスすることができ、すぐにでも「情報による満足」が得られます。その一方で、ソーシャルメディアが共有と比較を促し、またモバイル機器によって、生活のあらゆる面で「いつでもどこでも」という要素がついてきます。それでは、どのようにすれば、このような瞬時に起こる対話に割り込んでいき、ファンと関係を構築することができるでしょうか?

もっとも価値があるアセットである、チームのファンと関係を構築する

チームとファンは、持ちつ持たれつの好循環の中でお互いに助け合っています。ファンはチームをお金と熱い声援とアドボカシーで支え、一方でチームは、エンターテイメントはもちろんのこと、情報や特典を提供することでファンを支えています。

スポーツマーケター(および消費者マーケター)は、エンゲージメントマーケティング戦略を導入することで、効果的に結果を向上させ、ファン(または既存客)とつながることができます。この戦略的枠組みを用いれば、次のような方法でファンと関係を構築し、ファンとつながることができます。

  • 相手を個人と考える: 最終的に、マーケティングは個人を相手に行うものです。したがって、ファン全員を1つのセグメントにまとめることはしないでください。それぞれのファンはカスタマージャーニーのそれぞれのステージにあり、パーソナライズした関連性の高いコンテンツなどを用いて対応する必要があります。そうするためには、ファンがカスタマージャーニーのどのステージにいるかということや、ファン一人ひとりの嗜好、経歴、チームとの関係などについてよく知っておく必要があります。
  • 行動をベースにする: ファンの属性を知るだけでなく、ファンの行動を把握する必要があります。あなたのチームのWebサイトのどこを見ましたか? プッシュ通知をタップしましたか? Eメールを読んでいますか? そして、これらの行動をどのように使い、進むべき次のチャネルについて知らせていますか?
  • 時間をかけて継続的に: ファンとのインタラクションは、1度だけで終わってしまうような性質のものではありません。ファンがカスタマージャーニーを進む中で、ファンに合わせてメッセージを変えていく必要があります。継続的な対話を維持し、複数チャネルにわたって、ファンや潜在的なファンに対して、関連性のあるメッセージやオファーを届けるように努めることが重要です。
  • 成果を目指す: チームには目標があります。たとえば、普通のチケットやシングルチケットの購入者を、複数のシーズンチケットや特別観覧席の保有者に変えることなどです。最終的にこうした目標は、チームがファンと長期的な関係を構築するために役立つはずです。エンゲージメントマーケティング戦略では、目標を設定し、コミュニケーションを駆使してファンを動かして、その目標へ向かわせることが奨励されます。そうすることで、プログラムの効果を測定し、効果のある施策とそうでない施策を把握することができるのです。
  • 居場所を問わない: ファンがいるのは、テレビ画面の前だけではないことは誰もが知っています。スタジアム、モバイルデバイス上、ソーシャルメディア上、チームのアプリ上にファンは存在します。ファンと交流を持つときは、カスタマージャーニー全体を考慮し、ファンがいるチャネル上でもっとも魅力的なメッセージを届けるようにしてください。

エンゲージメントマーケティングは実証済みの戦略

チームによっては、すでに一歩前に進み、マーケティングテクノロジーを採り入れ、ファンと今まで以上に実のある魅力的な対話を行っているでしょう。Portland Trail Blazersでは、ファンにもっと上手く語りかけられるよう、カスタマーセグメンテーションの大がかりな見直しを行いました。同チームのビジネスオペレーション担当シニアバイスプレジデントを務めるVincent Ircandia氏は、Loyalty360の取材に対して、「私たちの顧客について、ここ2年間で学んだことは過去20年間で学んだことよりも多い」と答えています。マーケティングオートメーションとエンゲージメントマーケティングの原則を活用することで、セグメンテーションとコミュニケーションを改善し、最終的には、ファンを増やして実に96%にまでリテンション率を上げることに成功しています。

また、先日行われたインタビューで、Detroit PistonsのCMOを務めるCharlie Metzger氏は、「まずファンのライフスタイルをもとにファンを本当に理解し、彼らのライフスタイルにマッチする製品やパッケージを作成して、ファンとのコミュニケーションの中でセグメント化をさらに進めることで、ファンを惹きつけている」と答えています。パーソナル化を図りつつも、行動とトリガーをベースに自動的にセグメント化ができるマーケティングテクノロジーを使い、より大規模にファンを集めることで、人間的な温かみのあるパーソナライゼーションを自動化し、チケットの売上を前年比で30%伸ばすことに成功しました。ダンクシュートのように見事なマーケティングですね!

今日では、パーソナライゼーションは任意で行うものではなく、必須となっています。事実、Gleansterの報告によると、セグメンテーション、パーソナライゼーション、レコメンド、Eメールコピー上にカスタムデータベースフィールドの追加を行うことで、名前だけをパーソナライズした汎用のEメールメッセージよりも、コンバージョンが360%も向上するといいます。したがって、ファンに売りつけようとするのはやめて、まずは関係を構築することから始めましょう。

スポーツマーケターのエンゲージメントマーケティング実施方法について、詳しくはeBook、スポーツマーケターのためのファンエンゲージメントの5つの原則をご覧ください。

*この記事は、2016年3月にRenata Bellが投稿した内容を翻訳した記事です。

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スポーツマーケターのためのファンエンゲージメントの5つの原則

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